武田修宏「高校サッカーからスターが誕生」 全国テレビ中継の絶大な影響力
【武田修宏の直言(1)】元日本代表FW武田修宏氏(57)がサッカー界を語る連載の第1回。元快速ストライカーが注目したのは28日に開幕した全国高校サッカー選手権大会について、独自論を展開した。 全国高校サッカー選手権大会を前に、名門清水東高(静岡)出身で1年生ながら10番を背負って5得点。全国制覇(1983年度)を成し遂げた武田氏は「自分が出ていたころはまだプロサッカーがなく、日本で一番注目されるコンテンツでした」とし、1993年に発足したJリーグのより「高校サッカー、クラブユースと選手が2分化される時代になってきました」と指摘した。 実際に、日本代表を見てもキャプテンのMF遠藤航(リバプール)をはじめMF南野拓実(モナコ)やMF三笘薫(ブライトン)、そしてMF堂安律(フライブルク)、MF久保建英(レアル・ソシエダード)らはいずれもJクラブの下部組織出身。高校サッカー出身の日本代表イレブンは少なくなっている。 それでも高校サッカーにはメリットがあるという。武田氏は「Jリーグは(原則)DAZNでしか見られないけど、高校サッカーは全国テレビ中継があることで普段あまり関心のない一般の方々に見てもらえる。選手も注目されることで、さらに力が発揮され、ときにはダイナミックなプレーが出て、ドラマチックな試合になる。それがお茶の間に感動を伝えるし、サッカーの魅力が広まるキッカケになっている」と強調した。 元ストライカーは「高校サッカーからスターが生まれる。FWでいうならば大久保(嘉人)、岡崎(慎司)、大迫(勇也=神戸)とか。現在の日本代表なら古橋(亨梧=セルティック)、小川(航基=NEC)かな。伸びしろのある世代なので、もっと注目してもらえば刺激になって、もっといいプレーができるようになる」と求めた。
武田修宏