【特集】「最期まで自分らしく生きたい…」新たな“看取り”の形でニーズ急拡大中の『ホスピス型住宅』 本人や家族が望む「最期の選択肢」に密着
また、即戦力の育成にも力を入れています。2023年12月にオープンした『ReHOPE神戸』では、オープン1か月前から、新しく入ったスタッフの研修を始めていました。病院や施設で働いていた経験はありますが、『ホスピス』ならではのケアを学ぶ専門的な研修が必要です。人工呼吸器の扱い方や確認手順を、シミュレーションで学んでいきます。オープン後も定期的に研修を重ね、新しいスタッフの不安を取り除いていきます。
さらに、スタッフの離職を防ぐための試みも。“患者の死”を共有し合うことで、スタッフのメンタルもケアします。 (看護管理者) 「何か、自分なりの工夫でリフレッシュする方法などはありますか?」 (看護師) 「亡くなったときは、悲しんで落ち込んだりするんですけど、その中でも良かったことを思い返します」 (介護士) 「その人の人生を看取れることに感謝を忘れないことが、自分の目標です」
(看護管理者) 「一人で悩まずに、みんなで『こういうことがあったよね』と共有してもらいたいと思っています」 (看護師) 「何回もカンファレンス(協議)することで、みんなの意見を知れて、同じ思いでケアできるのではと思います」
末期がん患者が迎える“最期” その時、本人・家族は…
(博亮さん) 「ミユキ(娘)が来るから、まだやで。もうちょっとだけ頑張ったってな」 2週間前、末期がんで『ReHOPE堺北』に入居した光蔵さん。いったんは持ち直したものの、この日、容体が急変しました。 (看護師) 「心臓も頑張ってくれているので、脈もちょっと速くなっている感じはあります」
(光蔵さんのご家族) 「おじいちゃん、ユイ(孫)やで」 「みんなに触ってもらえて良いやん、お父さん」 光蔵さんの最期は、家族に看取られての旅立ちとなりました。
(博亮さん) 「施設に入ってもらったおかげで、みんなで見送るというか、最期を看取れたなという思いがあります。最期、苦しそうな顔じゃなくて穏やかな顔をしていたんで、ホッとしました」
誰もが迎える人生の最期。本人や家族が望む「最期の選択肢」を広げるためにも、その受け皿づくりが今、急務となっています―。 (「かんさい情報ネットten.」2024年2月6日放送)
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