箱の中から出てきたのは、昔、仲良しだった女の子…“死”を考えていた主人公が前を向くストーリーに「胸がキュってなる」【作者インタビュー】
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、小田桐圭介さんが描く『小さい頃お別れの時に特別な箱をくれた女の子の話』をピックアップ。 【漫画】“穴を掘って欲しい”箱の中から現れた子供姿の友達の願い…驚きの結末に「狂おしい程好き」 2024年10月26日にX(旧Twitter)で本作を投稿したところ、2,800件を超える「いいね」と共に反響コメントが寄せられた。本記事では、小田桐圭介さんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。 ■子供の頃に女の子から貰った箱。高校生になってから開けてみると… 高校3年生のとしおはある日、押し入れから箱を取り出した。ずっと忘れていたが、幼い頃に仲良しだった女の子・さくらが遠くへ引っ越してしまう時にくれたものだった。箱を開けてみると、中からはなんと引っ越したときそのままの少女のさくらが出てきた。そして、当時と変わらぬ様子で元気に話しかけてくる。“願いを叶えてやろう”というさくらに、としおが「お金がたくさん欲しい」と答えると500円玉を2枚くれた。高3のとしおにとっては“たったの1000円”だったが、幼いさくらにとっては、小さい頃に一緒に行っていた駄菓子屋で豪遊できる金額だ。 続けて、さくらもとしおに「穴を掘って欲しい」と願いを伝える。そして2人は子供の頃によく遊んだ林へ向かった。掘った穴の大きさはちょうどさくらが収まるほどのサイズで、そこに仰向けになったさくらは、としおに土を掛けられながら“遺言”として「生きろよ」と言い残したのだった。 実は、さくらは引っ越したその日に交通事故で亡くなっていたのだった。そのさくらがなぜ箱の中から現れたのか――。真実は記事後半の作者インタビューで語られているので、本作と合わせてぜひ読んでみてほしい。 また、本作は作者のX(旧Twitter)にて度々投稿されている作品で、「何度読んでも切ない」「このお話狂おしい程好き」「いつ見ても泣く」など、複数回読んでいる人たちからのコメントも多く寄せられている。 ■作者・小田桐圭介さん「『箱の中から突然女の子が出てくる』イメージが何の前触れもなく湧きました」 ――『小さい頃お別れの時に特別な箱をくれた女の子の話』を創作したきっかけや理由などをお教えください。 夜、寝ようとして布団に入った瞬間「箱の中から突然女の子が出てくる」イメージが何の前触れもなく湧きました。慌てて起きて12ページのネームを一気に作り上げました。なので理由というものは特に無く、降ってきた作品です。 ――本作は複数回ご投稿されている作品で、読者からは「何度読んでも泣ける」とのコメントもありました。過去のご投稿も含めて、作品に集まる反響への感想をお聞かせいただけますでしょうか? この漫画はもう16年前に描いた物なのですが、今でも読んでもらえることがとても嬉しいです。 ――さくらがとしおに箱を渡した時点では、さくら自身もそのあと交通事故で死んでしまうとは思ってもいなかったと思いますが、手紙の中の「あたしがいなくても悲しむな。」という文章は“いない=離れていて側にいなくても”という意味で書かれていたのでしょうか? そうです。「側にいなくても」という意味です。 ――手紙には「花のタネをやる」とも書かれていましたが、タネを植える描写はありませんでした。一方、箱からは子どものままのさくらが現れ、としおが穴を掘って埋めました。さくらがタネに宿っていたということなのでしょうか? としおが箱を開けたら、さくらちゃんの手紙と500円玉2枚と花の種が入っていました。としおにはそれがまるで元気なままのさくらちゃんがそこにいるように思ました。そして手紙は花の種を「あたしと思え」と書いてありました。つまりとしおは花の種をさくらちゃんと思いながら土に埋めたということです。 ――最後に、読者やファンの方へメッセージをお願いします。 漫画をお読みくださり、ありがとうございます。読んでくださった方には感謝しかありません。もしまた何処かで見かけることがありましたら、その時はよろしくお願いいたします。
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