大統領が主導、日韓関係改善の「属人的死角」
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「戦後最悪」とも評された日韓関係が、改善に向けて動き出した。2023年3月、懸案となっていたいわゆる徴用工問題を巡り、韓国政府は日本側の意向を受け入れる形で解決案を決定。尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が来日して岸田文雄総理と首脳会談を行った。 急速な変化は、尹大統領のイニシアチブによるところが大きい。自由、民主主義という同じ価値観を有する日本と関係改善をしない選択はあり得ない、という強い信念に基づくものだ。しかし、尹錫悦という独特のキャラクターが牽引する対日外交は韓国国内で広く支持されているとは言い難く、今後に向けた危うさも見え隠れする。 日韓首脳会談に先立つ3月6日、徴用工問題の解決案を正式に発表した韓国の朴振(パク・チン)外交部長官は、心なしか硬い表情に見えた。
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塚本壮一