呼び捨て・タメ口は尊敬してるから――「素人」フワちゃんの流儀
タメ口スタイルの奥に潜む気遣いの心。フワちゃんと絡む芸能人はそれを敏感に感じ取り、彼女に心を開いていく。 「芸能人ってみんなすごく優しくて、私が気をつけている『人となり』の部分とかにちゃんと気付いて、真摯(しんし)に向き合ってくれる。和田アキ子もやさしいんだよ。すごくかわいがってくれるし、ちゃんと中身を見てくれる人だなと思う。握力100あるって噂だから、めっちゃビビってたけど」
フワちゃんはテレビに出始めの頃、テーマに合わせて話すことを事前に準備していた。でも、バラエティーの現場では台本にない話が急に振られることもある。それに気づいてからは、その場で考えたことを返すようになった。 「芸能界をちょっとだけ見学してわかったことは、自分が面白くなることと同じくらい、味方を作るのって大事。YouTuberってなかなかアウェーになることも多いけど、こうしてテレビに出れるようになったのは完全に周りに味方がいたから。自分の技だけを磨くんじゃなくて、周りに興味と愛を持つのは結局全員WIN-WINになる戦い方かもね!」 芸能人に対しても、好きだと思った人には好きだと伝えるのがフワちゃん流。どういう人が好きか尋ねると、親友の「さっしー(指原莉乃)」を筆頭に何十人もの名前がズラッと挙がった。 「あたし、全ての特性の中で「優しい」がいちばんすごいと思うな。優しい人って大好き!今フワちゃんがつるんでる友達は、漏れなく全員優しい人。優しい人って不思議だよね。ありきたりなようで純粋に優しいってなかなかレアじゃない?あたし、みんなから貰った優しさは忘れないの。なにがあったって力になるのさ!」
お団子スポブラ「ハズかった」
フワちゃんがブレークしたきっかけの一つは、現在の「お団子ヘア&スポブラ」という外見にたどり着いたことだ。インターネット番組の台湾ロケ企画で、台湾出身のビビアン・スーの「ブラックビスケッツ」時代の髪形を真似たところ、これがしっくりきた。見た目が変わったことで一気にキャラクターが伝わりやすくなった。 「その時点ですでに芸歴6年ぐらいあったから、お団子ヘアになるときは結構勇気がいるというか、ハズいっていう感覚があったんだよね。『うっわーこいつ売れようとしてるやん!』みたいなのが露骨に出てる感じ。でもあたしの場合、台湾ロケにちなんでビビアン・スーの真似してるっていう『理由』があったから例のお団子ヘアにイメチェンできたんです。なかなか人の目が気になって変われない人は、そうやって何か言い訳が言える環境があると恥ずかしくなくなるから超おすすめ」 自由奔放に見えるフワちゃんの正体は、セルフプロデュースの鬼。自分がどう見られるかということには徹底的にこだわっている。安易に「おバカタレント」扱いする出演依頼は断っているし、最近よくある「実は賢い」「実は真面目」といういじり方に対しても慎重な姿勢を見せる。 「本当のこと言うと別にとりわけ賢くはないんだけど、実際にバカではないから『実は賢い』って言われるのはギリOK。でも、『実は真面目』に関しては、余裕でウソになるから無理。実は真面目なヤツは15回もバイトクビにならないしね。むしろあたしはそういう真面目に出来ないダメなヤツでも、自分にぴったりの生き方を見つければスーパー輝けるっていうのを証明したい派だから、全くもって真逆のスタンス。手っ取り早く真面目なフリして楽屋挨拶かますときはあるけどね!」