「こんな上司に悩みなんて言えない」上司の2特徴 部下に「本音を話してもらえない」悲しい現実
それは、部下から「この人は自分の気持ちをわかろうとしてくれない」という印象を持たれていたからです。 その状態で「悩みや不満があれば話してほしい」と言ったところで、相手は悩みや不満があったとしても「あ、大丈夫です」と言って話してはくれないのです。 この点、パーソル総合研究所の「職場での対話に関する定量調査」によると、上司との面談において、どれだけ本音を話せているかについて、41.6%の方が「全く本音で話していない」と回答しています。
この結果からも、多くの上司が部下の本音や悩みを把握できていないことがうかがえます。 部下から本音を話してもらえるようにするためには、「この人は自分の気持ちをわかってくれる」という印象をもたれることが必要不可欠なのです。 そして、その印象は「普段の話の聞き方」から形成されます。 では、どのような話の聞き方をすれば、「この人は自分の気持ちをわかってくれる」という印象を持たれるのでしょうか。 ■特徴1:部下に共感を表現できていない
私が主宰する経営心理士講座では「どのような話の聞き方をしてくれたら、この人は信頼できると感じますか」というテーマでこれまで数千人の方にディスカッションをしてもらっています。 その内容を統計的に分析していますが、中でも多いのが「共感を示してくれる」という意見です。 人間には自分の感情を誰かと共有したいという「共感欲求」があります。例えば、ものすごく嬉しいことがあったとき、誰かに話して共感してもらいたくなるでしょう。
あるいはSNSに投稿したくなる。そして「いいね!」が欲しくなる。たくさん「いいね!」がつくと嬉しくなるし、全然つかないと切なくなると思います。それは共感欲求を満たしたいからです。 そのため、自分の話をして、その話に共感を示してもらえると、共感欲求が満たされ、相手に心を開こうとします。 共感は心の中で共感するだけではなく、その共感が相手に伝わるように表現することまで必要です。 この表現力の差が「この人は自分の気持ちをわかってくれる」という印象を持たれるかどうかの差をもたらします。