西友が台湾産米を発売 国産より2割安、価格高騰受け初の試み
大手スーパーの西友は14日、国産米の価格高騰を受け、国産米の平均価格に比べて2割ほど安い台湾産米の発売を始めた。台湾産米は国産米と同じ短粒種のジャポニカ米。日本人が食べ慣れている国産米に風味や食感も近いといい、同社は「お客様に満足してもらえる商品」と判断した。台湾産米の販売は西友では初の試みだ。 販売が始まったのは、台湾で精米し、日本で袋詰めした「むすびの郷」。5キロで税込み2797円。関東などの138店舗で取り扱う。東京都武蔵野市の「西友吉祥寺店」では米売り場の目立つ場所に「むすびの郷」が置かれ、買い物客は興味深そうに眺め、買い求めていた。 この秋に収穫された新米が本格的に流通し、米の品薄状態はだいぶ解消したが、価格は現在も高止まりしている。西友で取り扱う米の価格も昨年と比べ7~8割ほど上昇しており、国産米の多くは5キロで3000円を超えている。 西友で米の調達を担当する高島祥一さんによると、台湾産米の販売を決めたのは米の品薄感が強まり始めた今年6月ごろ。「価格の高騰が続いているが、米は毎日の食卓に欠かせない。2000円台で購入できる台湾産米は値ごろ感があり、新たな選択肢の一つとして期待できる」としている。【加藤結花】