「財政支援受けても学生は集まらない」浜田准看護学校、26年春廃止
島根県浜田市医師会が運営する「浜田准看護学校」（2年課程）が2025年度に学生を募集せず、26年3月末で廃止されることになった。健全運営を続けていくための学生数が今後も確保できないと判断した。 【写真】2025年度以降の学生募集を停止する浜田准看護学校=2024年11月25日午後3時13分、島根県浜田市松原町、高田純一撮影 医師会は6月の総会で25年度の募集停止を決定。この方針に対して、市は財政支援を前提に26年度の募集再開を医師会に要請していた。医師会は今月20日付の文書で、「生徒募集の再開は難しい」と市に回答。同校は今春入学した学生が卒業する26年3月末で廃止される。医師会の笠田守会長は「（市の）財政支援を受けても学生は集まらない」と話した。 同校の入学者は08～13年、募集定員（30人）前後を推移していたが、以降20人前後に減少。昨年から1桁台に落ち込んだ。近年の卒業生は浜田、江津、益田市の病院や診療所、介護施設に10人前後が就職し、地域医療を支えてきたという。 久保田章市市長は25日の定例記者会見で、「（県内の看護系学校に通う場合の）奨学金制度を充実させる」などと述べ、市としても看護師や准看護師の確保に力を注ぐ考えを示した。（高田純一）
朝日新聞社
