河村勇輝が日本人4人目のNBAデビュー ロケッツ戦の第4Q途中から出場、鮮やかノールックパスで1アシスト記録 Bリーグ出身選手では初 現役NBA選手最小172・7cm
「NBA、ロケッツ128-108グリズリーズ」(25日、ヒューストン) グリズリーズの河村勇輝(23)が第4Qから途中出場し、日本人4人目となるNBAデビューを果たした。田臥勇太(現宇都宮)、渡辺雄太(現千葉J)、八村塁(現レイカーズ)に続く快挙で、Bリーグ出身選手としては初。チームは敗れ、1勝1敗となった。 試合は前半グリズリーズがリードしたが、後半になりホームのロケッツが逆転。そのまま点差が開き、ベンチメンバーの出番が増える中で、第4Q残り3分34秒でチャンスが巡ってきた。残り1分30秒ではボールキャリーから果敢に攻め込み、華麗なノールックパスでウェルズへのアシストも記録した。プレー時間3分34秒で1アシスト、シュート機会はなかったが、大きな一歩を刻んだ。 今夏のパリ五輪日本代表の河村は、シーズン開幕前のキャンプに参加できるエグジビット10契約を結び当初は長期的視野で最高峰デビューを目指していたが、オープン戦で途中出場ながら全5試合に出場し、多彩なアシストなどで好アピール。平均プレー時間は15・2分で3・4得点、4・2アシストの数字を残し、NBAの公式Xが河村のアシスト動画を取り上げた。これが実を結び、下部Gリーグのチームに所属しながらNBAの試合に一定数プレーできるツーウエー契約に移行した。今季のロスターにも名を連ね、NBAデビューが近づいていた。 23日のジャズ戦はベンチ入りも出番がなかったが、開幕2戦目で待望の瞬間が訪れた。米メディアによると、身長172・7センチは現役NBA選手で最も低い。過去にはハンディをはねのけて活躍した小兵選手もおり「そういった歴史を紡いでいきたい。ただプレーするだけでなく、活躍したい」と意気込んだ。 グリズリーズの本拠地テネシー州メンフィスでの開幕戦は26日(日本時間27日)でマジックを迎える。 ◆河村勇輝(かわむら・ゆうき)2001年5月2日、山口県柳井市出身。18、19年に福岡第一高で全国高校選手権2連覇を果たし、同校在学中の20年に18歳でB1三遠に特別指定選手として加入してデビュー。22年に東海大を中退してプロに転向し、特別指定選手としてプレーしていたB1横浜BCと契約した。22~23年のレギュラーシーズンでMVPと新人王をダブル受賞。パリ五輪では1試合平均20・3得点、7・7アシストと活躍した。173センチ、72キロ。