シリアのイラン大使館を空爆 イスラエル軍機ミサイル攻撃
ダマスカス、シリア、4月2日 (AP) ― イスラエルは4月1日、シリアの首都ダマスカスにあるイラン大使館領事部の建物を爆撃、数十人が死傷した。 この空爆に対して、シリアのファイサル・メクダド外相は「われわれは、通りがかりの罪のない市民を殺害するに至ったイスラエルの犯罪行為を非難する」と声明を出した。 また、イランのホセイン・アクバリ駐シリア大使も、イラン国営テレビに対しイスラエルを非難する声明を発表、少なくとも7人が死亡、建物を警備していた警察官2人が負傷したと明らかにした。 イラン大使は、爆撃された領事館の建物に居住していたが無事だった。 シリア国営メディアは、この空爆でイラン軍顧問と数人が死亡したと報じた。 一方、イランのアラビア語国営テレビと汎アラブ・テレビ局は、レバノンとシリアで2016年まで、イラン革命防衛隊の精鋭部隊「コッズ部隊」を指揮していたイラン軍事顧問アリ・レザ・ザヘディ准将が、この空爆で死亡したと報じている。 イスラエルは近年、リシアの政府支配地区の標的に対して数百回の空爆を繰り返している。 このような空爆は、イスラエルによるパレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム武装組織ハマスに対する戦闘や、レバノンとの国境で、同国のイスラム教シーア派過激組織ヒズボラとの衝突が続いていることを背景に、ここ数カ月でエスカレートしている。 イスラエルはシリアでの行動をほとんど認めていないが、シリア政府軍を支援するために数千人の戦闘員を派遣しているレバノンのヒズボラなど、イランと同盟関係にある過激派グループの拠点を標的にしていると述べている。 (日本語翻訳・編集 アフロ)