若者にまん延する大麻…「そんな悪いものじゃない」 “マトリ”に密着取材 覚醒剤へのゲートウェイ
日テレNEWS NNN
健康に悪影響を与えるとして、所持や栽培が禁止されてきた「大麻」。法改正により、その使用も禁止されることに。しかし、ネット上で検索すると、隠語で書かれたたくさんの売買情報が。大麻犯罪を取り締まる厚生局麻薬取締部、通称「マトリ」を取材。若者たちの間にまん延する大麻の実態に迫りました。 ▼強烈な幻覚……「新しい自分になる」と8階から飛び降り死 危険ドラッグ「1D-LSD」とは?
■「ちょっと吸ってみない、これ」みたいな感じで
去年10月のある夜、20代の若者が警察官に囲まれていました。 「出せ!」「口の中見せろ、コラ!」と現場に響く警官の声―――。そして、「午前1時45分、大麻取締法違反で現行犯逮捕します」 いま、若者にまん延する大麻。危険な世界への入り口は、いま、どうなっているのか。ある若者は「周りの若い子たちがみんなやってるっていうので“ちょっと吸ってみない?これ”みたいな感じで」と語りました。
■PC画面を埋め尽くす書き込み
今回、取材が許されたのは、九州厚生局麻薬取締部。通称「マトリ」だ。薬物犯罪に関しては警察と同じ捜査権限が与えられている。 麻薬取締官 「キーワード検索で入れると、そういう(大麻関連の)広告がばーっといっぱいでてくる」 「大麻のことを隠語で『草』と言うから、草っていれると…」 取締官のPC画面を埋め尽くすような書き込みに行き当たった。「これ全部そうですよ、全部」
カラフルな絵文字は、いわゆる“暗号”だといいます。 麻薬取締官 「ブロッコリーのマーク、これ大麻のことなんですね。隠語みたいな」 「“ストロベリー”とか“チェリーパイ”とかは、品種の名前を表していると思うんですけど」 取締官によると、手渡し取引のことを、隠語で「手押し」と表現するという。PCで手押しというワードを入れると、“福岡手押し”、“博多手押し”という言葉にあたった。「福岡や博多周辺で手渡し取引できます」という意味なのだという。普段、多くの人が行き交う場所だ。 麻薬取締官 「スマートフォンが普及しだしたくらいからだと思いますけど、一般人の学生さんとか主婦とか、普通の会社員みたいな人が、興味本位で手に入れることができるような土壌ができちゃったんで、薬物使用者の裾野が広がっている」