日産「初の高性能EV」を欧州で公開 新型アリアNISMO、2025年1月発売へ 専用デザイン採用
435馬力のツインモーター搭載
日産自動車は9月9日、新型EVの「アリアNISMO」を欧州で発表し、2025年1月に発売予定とした。モータースポーツに由来するエアロパーツを装着し、スポーツカー並みのパワーを備えた高性能モデルだ。欧州向けの価格は未定。 【写真】レース譲りのエアロ装備! 日産アリアがスポーティに進化【日産アリアNISMOを写真で見る】 (19枚) 欧州初のNISMO仕様のEVであり、すでに現地で販売されているアリアe-4orceをベースに、スロットルの調整、専用のドライビングモード、アグレッシブなエクステリアデザインを採用した。 標準車と同じツインルモーターによる四輪駆動だが、合計出力は130psアップの435psを発生する。最大トルクは61.2kg-mと変わらない。これにより、アリアNISMOの0-100km/h加速タイムは5秒と、標準車より0.1秒速くなった。 ライバルのフォルクスワーゲンID.4 GTXよりはかなり強力だが、フォード・マスタング・マッハE GTよりわずかに劣る。 バッテリーは従来と同じ87kWhを使用する。 日産によれば、各車輪に送られるパワーを1秒間に1万回調整する四輪駆動システムのおかげで、路面グリップが向上したという。 前後60:40のリアバイアスにより、標準車と比較して「スポーティなフィール」を獲得しているとのことだ。 また、サスペンションのセットアップとステアリングのチューニングを見直すことで、高速走行時の敏捷性が向上し、ボディコントロールも改善された。新しい「NISMO」ドライビングモードでは、スロットルとステアリングのレスポンスをさらに高める。ブレーキ性能を向上させる「i-Booster」設定も追加された。 フロントスプリッター、ルーフ上のヴォルテックスジェネレーター、サイドスカートとリアバンパー、ダックテールスポイラーなどのエアロパーツは、日産のフォーミュラEチームの協力を得て開発されたものだ。可能な限りダウンフォースを与えると同時に、空気抵抗を減らし、ボディ周りの空気の流れをスムーズにする。 インテリアは標準車とほぼ同じだが、サポート性の高いスポーツシートはスエードと赤いピンストライプで縁取られている。 新型アリアNISMOの欧州市場での納車は1月から開始される予定だ。英国では今月末から、右ハンドル車の購入に向けた優先アクセス権がディーラーで入手できるという。
ウィル・リメル(執筆) ジョナサン・ブライス(執筆) 林汰久也(翻訳)