日本ハム・清宮幸太郎の“覚醒”は「性格の良さあってこそ」恩師・荒木大輔氏が語る苦悩の日々と成長「村上宗隆と比較されても自分は自分と…」
「彼は早実の頃から…」
印象に残った場面として荒木氏が挙げたのは、CSファーストステージ第2戦、延長10回の打席だ。2死から松本剛が四球を選び出塁し、一打サヨナラという場面で清宮はロッテ・澤村拓一からしぶとくセンター前ヒットを放った。 「澤村のスプリットに対して、体勢を崩されながらもバットに当てて、センター前に落とした。今までの清宮なら、ここで自分が決めたいと強引なバッティングになっていたと思いますが、繋いでいくという意識がああいう結果になったのだと思う。 もちろん、ホームランや長打に魅力があるバッターですから、そういう結果を残すのが理想です。でも、この場面でチームに何を求められているかをしっかり考えて形に残せたこと。これが彼の成長だと思います。でも元々、清宮は早実の頃からそういうことができるバッターだったんですよ」
「友情を感じる場面がめっちゃ好き」
並外れた能力の高さで小学生時代から注目を集めていたが、当時から独りよがりなスラッガーではなく明るいリーダータイプ。早実ではキャプテンを務めてチームをまとめた。昨秋のNumber Webのインタビューでは、幼少期にプレーし、今も大好きなラグビーについて「僕、ラグビーの好きなところは、みんなが抱き合って喜んでいるところなんです。(中略)絆というか、友情を感じる場面がめっちゃ好き」と熱く語っていた。 「元々キャプテンシーを持っている子なんです。明るいし、熱いしね。入団してきた後、編成やスカウトが集まって育成方針を話し合うミーティングではいつも、将来的にチームを引っ張れる選手になるだろうという話をしていました。プロ入り後もチャラチャラしたり、自分を見失うようなところは全くなかった。 早実時代から持っている彼の良さを、ここに来て伸び伸び発揮できるようになったということでしょう。自分のポジションを確立して気持ちの余裕ができたということもあるし、技術的にも新庄監督が色々な打順で起用する中で繋ぎのバッティング、チャンスメイクなど色々なことができるようになったのだと思います」
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