失礼ではない? 舌打ちするベトナム人を叱ってはいけない理由 「働く外国人」職場でモヤッとした時の付き合い方
断言します。外国人のほうが、迷惑行為をする人の割合が多いなんてことはありません。日本人にだって、ルール違反をする人はゴロゴロいるじゃないですか(苦笑)。 ただ外国人の場合、自国との生活習慣の違いから、日本人はまずやらない「トンデモマナー違反」を犯す人がたまにいます。人間は驚くことを見聞きしたときのほうが記憶に残りますから、「外国人はやたら近隣トラブルを起こす」というイメージが定着してしまったのです。
実際はちゃんとルールを守っている人が多いので、この点はお間違えなく。 外国人住民と共生していくうえで、大切な姿勢が2つあります。多少の間違いは大目に見ること、そして教えてあげる姿勢を持つことです。 自分が「Aをするべきだ」と思う場面で、相手に違う行動をされるとイラッとするものです。でも相手がAをまったく知らないのであれば、仕方ないと思いませんか? 確信犯なのか無知なのか、その違いは大きいです。
■相手は日本生活の「初心者」 たとえば、職場に新入社員が入ってきたとします。その新人は電話の応対はまともにできないし、敬語も間違えまくりです。そのとき、いきなりその新人をきつく叱責するでしょうか? おそらくそんなことはないですよね。たいていの人は、「社会人生活の初心者だからしようがない」と、大目に見るのではないでしょうか。 外国人住民と接するときも、同じマインドを持つべきです。 多くの外国人は、日本の慣習を完全に理解してから来日しているわけではありません。いわば日本生活の初心者です。最初のうちはどうしても、ルールを逸脱する行動をとってしまうこともあるでしょう。
だからあまり目くじらを立てず、そのつどていねいに教えてあげてください。外国人住民は郷に従う気マンマンですから、あなたの指導に素直に耳を傾けるはずです。
千葉 祐大 :人材コンサルタント/一般社団法人キャリアマネジメント研究所 代表理事