リニア27年断念で辞職決意 川勝知事、職業差別批判も考慮
静岡県の川勝平太知事は3日記者会見し、6月の県議会で辞職すると表明した理由に関し、JR東海がリニア中央新幹線の2027年開業を断念したためだと説明した。「リニアの問題は大きな区切りを迎え、仕事が一段落した」と述べた。県新規採用職員への訓示での発言に対し、職業差別との批判が寄せられていることも考慮したと明らかにした。「第1次産業の方たちの心を傷つけた。本当に申し訳なかった」と謝罪した。 県民からの指摘で、発言に問題があったと気付いたと釈明。「これも大きな理由の一つだ」と言及した。一方で発言の撤回は行わない方針を示した。 川勝氏は「一部を読めば差別と捉えられかねないが、全文を読めば分かってもらえる。職業に貴賤がないという考え方で発言している」と説明した。 川勝氏は1日、県の新規採用職員への訓示で「県庁はシンクタンク。野菜を売るのとは違って皆さんは知性が高い」などと発言。県庁に職業差別との抗議が殺到し、2日、辞職を表明した。