シーズン終了セレモニーであいさつする、くふうハヤテ赤堀監督（手前）

＜ウエスタン・リーグ：くふうハヤテ5－6阪神＞◇29日◇ちゅ～る 　くふうハヤテが阪神に5－6で敗れ、今季最終戦を白星で飾れなかった。本拠ちゅ～るスタには、同球場の今季最多2355人が来場。勝利こそ届けられなかったが、最後まで粘った。 　0－3とリードを許した4回裏の攻撃では3連打で3－3の同点。さらには6回、4番西川僚祐内野手（22）が左中間に今季7号のソロ本塁打を放った。7回は9番富山太樹外野手（24）による今季初本塁打で5－4。池谷蒼大投手（25＝静岡高出）や野村裕樹投手（25＝清水桜が丘高出）ら地元出身投手4人の“共演”でもスタンドを沸かせた。しかし9回表に逆転を許して敗戦。つかみかけた勝利が目前でこぼれ落ちた。 　「育成・再生・そして勝つ」を掲げる県内初のプロ野球球団が、参入初年度の「挑戦」を終えた。120試合を28勝8分け84敗。試合後のセレモニーで赤堀元之監督（54）は「最初はなかなか勝てず苦労したが、選手は少しずつ成長した。今季は28勝。たくさんの応援も力になった。来季は1つでも多く勝利を届けたい。今季はありがとうございました」と感謝を述べた。 　指揮官から「年間MVP」の称号を授かった初代主将の高橋駿内野手（27＝静岡西高出）は「あっという間のシーズンだった。今日の最終戦までハヤテらしく戦えた」と汗をぬぐった。来月にドラフト会議も控える中、くふうハヤテの挑戦はまだ続く。【山口昌久】