「将来の夢を持っている」油絵を描き続ける98歳 絵画教室を主宰し、彫刻も 尽きない創作意欲
80歳を過ぎてから本格的に絵画を始め、98歳の今は絵画教室を主宰する男性。 精力的に活動し続ける原動力はどこにあるのでしょうか? 【写真を見る】「将来の夢を持っている」油絵を描き続ける98歳 絵画教室を主宰し、彫刻も 尽きない創作意欲 薬師岳から眺めた雄大な富士山。 朝日が降りそそぐ早朝の富士山の様子を捉えた一枚。 空高くパラグライダーから眺めた自然豊かな景色。 描いているのは、山梨県南アルプス市に住む市川良一さん、御年98歳です。 ー絵を描く楽しみは? 市川良一さん: 「苦労してもなかなか色が出ない。思うように頭の中の絵が描けない。そういう時に完成した時が、本当によかったと自分を褒めている」 市川さんは旧・源村(現・南アルプス市)に生まれ育ち、24歳のときに地元に繊維会社「文化メリヤス工業所」を設立し、商業の発展に貢献しました。 退職後、80歳を過ぎてから本格的に油絵を始めました。 こちらの富士山は15年前、83歳のときに高齢者の文化・スポーツの祭典=いきいき山梨ねんりんピックで銀賞を受賞しました。 市川さんが絵画に興味を持ったのは、妻と一緒に北杜市にドライブに出かけた時でした。 市川良一さん: 「道路の端には雪があるのに、2、3人 おばあちゃんが座っている。寒く冷たいのに何をしているかと思いそばへ行ったら絵を描いている」 そこで市川さんも見よう見まねでその景色を描いたのがはじまりでした。 その第一号の絵がこちら。 市川良一さん: 「お父ちゃんうまいと女房が言うから商工会へ持っていった」 「中学1年生の絵と言われて頭にきて、それで一生懸命に描くようになった」 市川さんは独学で油絵を学び、これまでに200点以上を制作してきました。 作品は昇仙峡ロープウェイや県内の寺院、セレモニーホールなど5か所に展示されています。 14年前に妻は他界しましたが、妻との思い出の場所の作品を今も描いています。 市川良一さん: 「今、松島を描いてる。松島は3回行った。本当は妻を一緒に描けたら(よかった)」 市川さんは多くの人に自分の好きなことにチャレンジしてもらいたいと、自ら講師になって絵画教室も始めました。