撮影現場で育まれた親子感

撮影 / 岡本英理

ーー服部さんと吉田さんの共演シーンが多かったと思います。撮影現場で印象に残っているエピソードを教えてください。 服部　印象に残っているのは工場でのシーンですね。糸の結び目をなるべくわからないように小さく結ぶやり方があって、それを撮影するので、撮影日前までにいっぱい吉田さんと一緒に練習していました。 吉田　どっちが早いか競争してね。 服部　そうですね。 ーーちなみにどっちが早かったんですか？ 吉田　いやいや、そりゃもうだって‥‥期間が全然違う。 服部　私が長めに練習していて、吉田さんと一緒にやったとき、私がちょうど慣れてきたぐらいの頃で、すごいスピードでできるようになっていたので。 吉田　昨日教わったぐらいのときにやったので、全然話にならなかった。悔しいから、練習用の糸をもらって、ずっとバックに入れて、時間があるときはホテルの部屋でやってましたね(笑)。 ーー吉田さんは共演を通して服部さんにどんな印象をお持ちですか？ 吉田　撮影のとき、高校3年生だったんだっけか？ 服部　高2ですね。いまは高3です。 吉田　本当にすごいしっかりしているんですよ。その反面、高校生らしいところもあって‥‥なんか名前作るので遊んだりしたよね。 服部　ビーズですかね？　メイクさんが道具を持っていて、待ち時間長い時とか一緒にやったりしていました。 吉田　あと差し入れも結構充実してたんで、スイーツをね。 服部　そうですね。一緒にケーキ食べたり。 吉田　すっかり親子っぽかったです。 ーー吉田さんも年齢を重ねてもお父さん役が増えて来たと思います。服部さんのような若い世代の俳優さんを見て、なにか思うところ、伝えたいことはありますか？ 吉田　お父さん役、多いですね。僕もデビューしてから、だいぶ経つんで。これからいろんなことがあると思うけれど、樹咲が俳優として、人間として、どんな人生を歩むのかっていうのはすごく楽しみ。また5年10年後にね、映画かもしれないし、テレビかもしれない。もしかして舞台かもしれない。再会するのがすごい楽しみですよ。 ーーいまのお話を聞いていかがですか？ 服部　めちゃめちゃ嬉しいです。吉田さんもですが、他の作品でも、自分の両親世代の方と共演させていただくことが多くて、いままで出会った方みなさん、本当に優しくて、たくさん気遣ってくださって「こういう大人になれたらいいな」と思っています。 私もどこかでまた共演させていただくのが楽しみです。身長はわからないですけど(笑)‥‥多分、顔も性格もどんどん変わっていくんじゃないかな？　またそのタイミングでご一緒できたらなと思っています。