「共感ばかりしていると頭が悪くなる」の納得理由 自己成長できない根本的な問題が隠されている
■「一緒に考えてほしい」は失敗のもと では、私たちはどのように思考すればよいのでしょうか? 企業が問題解決に行き詰まると、経営コンサルタントに頼ることがあります。弊社の仕事も、外部の知見や発想を必要とする企業があるから成り立っています。 しかし、本音はコンサルを必要としない世の中であってほしいのです。なぜなら、私自身は事業会社を経てからコンサルタントになっており、特に最初にいた会社が「とにかく自分でなんとかする」というスタンスの会社だったので、コンサルになるまでは(なってからも)、コンサルビジネスには懐疑的だからです(笑)。
本当はすべての企業が自ら課題を見つけ、自ら解決策を見出せることができれば、それに越したことはない、と考えています。 そして、この「誰かに頼る」は、企業の問題解決だけに限ったことではありません。 世の中には、個人の悩みや自己啓発、キャリア相談、資産形成、ビジネス戦略など、さまざまな分野でコンサルタントが存在します。悩みの種類だけコンサルもいて、そういったビジネスが成り立っているという事実を踏まえると、それだけ多くの方々が、誰かに悩みを解決してほしいと思っているとも言い換えられます。
そういった種々のコンサルに頼るなとは言いませんが、コンサルに頼るとしても、「まずは自分の頭で考えること」を放棄してはいけないと思うのです。 例えば、「コンサルを雇ったから安心」と考えるのは、「医者にかかったから安心」と同義です。それでは人生の舵を他人に渡すことになりますから。成長著しいクライアントほど、コンサルの提案を鵜呑みにしないものです。 何にでも言えることですが、決断し実行するのは「自分自身」だということです。弊社の仕事では「私たちはこう考えています。あなたならどう考えますか?」と聞いてくださるクライアントもいますが、この順序があるべき姿ではないでしょうか。