誰を4番?で悩む稲葉監督。日米野球に挑む侍Jに岡本、筒香、柳田、山川と候補4人
すでに発表されているMLBオールスターはマーリンズのマッティングリー監督が指揮を執り、2大会前のWBCでプエルトリコ代表として侍ジャパンを痛めつけたメジャー屈指のベテラン捕手のモリーナ(カージナルス)、WBCの米国世界一メンバーだったイエリッチ(ブルワーズ)、今夏のMLBオールスター出場のスアレス(レッズ)、新人王候補のアクーニャJr(ブレーブス)らがいて、本気度は、別にして、そのポテンシャルだけでも、対戦価値のある相手。 稲葉監督は、今大会の位置づけをこう説明した。 「侍ジャパンとして集まれる回数が限られる中、2018年は、試すことのできる年。試す選手を招集、呼びたい気持ちがあって呼んでいない選手もいるが、相手は世界最強。日の丸を背負って戦う以上、勝ちにこだわる。(僕自身も)しっかりと采配も勉強していきながら、勝てる采配、五輪へつながる采配をしていく。東京五輪で金メダルを取るにあたっては、アメリカは避けて通れない相手。日米野球を通じて、選手がどこまで通用するかを見てみたい」 「試す」という点では、野手では、機動力を意識して楽天の田中和基(24)、侍ジャパンでの捕手適性を見るために、西武で今季多くのマスクをかぶった森友哉(23)も選出されている。 投手陣では楽天の岸孝之(33)の抜擢もそうだ。WBCでは、滑る公式球に対応できずに、得意の変化球が曲がらずに最終段階で外された。だが、今回は、東京五輪での公式球が、WBC球よりもNPBに近いものになる方向のため「アメリカのボールが少し合わずに、なかなか(侍ジャパンに)入ることができなかったが、今回は五輪を含めて、日本のものに近いボールになる。岸は球に力があり、タイミングが取り辛い。メジャーにどれだけ通用するかを見てみたい」(稲葉監督)とメンバーに入った。 また楽天の松井裕樹(22)、高梨雄平(26)、横浜DeNAの新人・東克樹(22)、浜口遥大(23)、中日の笠原祥太郎(23)、ロッテの松永昂大(30)ら中継ぎ3人を含む6人もの左投手を入れたのもポイント。 稲葉監督は「韓国、台湾には、いい左打者が多いという印象を持っている。左が必要になってくると感じた。試せる年でもある。若いピッチャーをどんどん試していく」と説明した。東京五輪でメダル争いのライバルとなる台湾、韓国というアジアの強敵を意識してのテスト招集なのだろう。 11月7日には台湾との親善試合が組まれている。 今シーズン結果の出ていない浜口を選ぶなど、左腕の人選に少し疑問符はつくが、テストとしては面白い。