「オーダースーツ」が1万9800円…激安&高品質で勝負する老舗の“型破り社長”とは【THE TIME,】
コロナ禍で激減したスーツ需要。その後も職場のリモート化やカジュアル化の波が襲うなかで、過去最高収益を出している“オーダースーツ”の店があります。人気のウラにあったのは名物社長が守る“祖父の教え”でした。 【写真を見る】「オーダースーツ」が1万9800円…激安&高品質で勝負する老舗の“型破り社長”とは【THE TIME,】 ■自社スーツをPRする“無茶苦茶”動画 既製品ではなく、一から作るオーダースーツ。 街で聞くと「本当は作りたいけど費用が…」「お金持ちの人が着るもの」と、値段を気にする声が多く聞かれました。 そんな、“オーダースーツは高い”というイメージを壊したのが、創業101年の老舗『オーダースーツSADA』(全国46店舗)。 フルオーダーながら、お試し1着1万9800円という低価格を実現したのが4代目社長の佐田展隆さん(50)です。 社長の“仰天発想”で売り上げをのばしているとのことで、話を聞くために指定された場所に行ってみると、なぜかそこは室内ボルダリング場。 すると発見!“スーツ姿”で社長が高い壁をよじ登っています!一体何をしているのか…? 佐田社長: 「自社のオーダースーツを着て、いろんな無茶なことをして動画を撮って、スーツの耐久性と運動性をYouTubeで発信しているんですよ」 そう、これまでもスーツを着てのサーフィンや素潜りに登山、さらにはスキージャンプまで! 社長自ら“オーダースーツで無茶苦茶なことをしても大丈夫”とPRしているんです。 佐田社長: 「ストレッチが入ってない生地でも、かなり激しい動きができるのがフルオーダーの特徴。体にフィットしていると動ける。オーダースーツは敷居が高く“自分と関係ないもの”と思われるけど、そんなことなくて、こんな面白いこともできるんだよと。とにかく興味持ってもらうことが第一」 ■“型破り”を支える祖父の教え 創業以来、生地の卸売と、オーダースーツの縫製を請け負う工場として成長した『SADA』。しかし先代の父親が、最新設備を備えた工場を中国に建設するもバブル崩壊で倒産寸前に…。そこで、起死回生の策として佐田社長が始めたのが「小売り」でした。 「売ってくれる人がいなくなっているなら自分で売るしかない」と、工場直販という強みをいかし1万9800円のオーダースーツの販売に乗り出したのです。