【注目ドライバー】名門の看板を背負うチャールズ・ルクレール…2024年こそ主役になれるのか|フェラーリ|F1
王座打倒を目指すフェラーリ。ルクレールは2023年、5度PPも未勝利で、総合5位に終わった。2024年は再び王座争いに加わることができるのか。
ザウバーよりF1デビュー
1997年生まれ、モナコ生まれのチャールズ・ルクレールは元レーシングドライバーのエルヴェを父に持ち、幼少期よりカートに親しみながら育つ。 フランスの下部カテゴリーで評価を高め、フォーミュラ・ルノー、フォーミュラ3、GP3シリーズ、F2と順調にステップアップしていった。 フェラーリ・ドライバー・アカデミーに2016年より属しており、スクーデリア・フェラーリの開発ドライバーに就任。同年のイギリスGPではハースよりフリー走行1回目に出走し、18番手のタイムをマークしている。 翌2017年はザウバーのリザーブドライバーとなるも、トップではレース出走のチャンスがなかった。2018年にはアルファロメオ・ザウバーF1チームと名称を変えたザウバーからフル参戦することが確定。マシンは戦力不足であることは否めず、第1戦から第3戦まで13位、12位、19位と入賞圏外ながらデビューから3レースで完走を果たす。迎えた第4戦アゼルバイジャンGPでは6位フィニッシュを果たし、初のポイントを手にしている。 このシーズンの最高位はこの6位だったが、10レースでポイント奪取を達成し、39ポイントでドライバーズランキング13位でシーズンを終えている。 また、この年の9月には2019年よりフェラーリのレギュラードライバーになることが発表され、2007年の王者キミ・ライコネンと入れ替わる形でイタリアの名門に身を投じる事になった。
フェラーリ1年目で元王者ベッテルを上回る活躍
フェラーリでは2010~2013年のドライバーズチャンピオン、セバスチャン・ベッテルと組むことになったが、ルクレールはトップチームでも序盤から非凡な才能を見せつける。 第2戦バーレーンGPでは予選Q1~Q3まですべてトップタイムをマークし、予選2番手の先輩ベッテルを押しのけ、ポールポジションを獲得。決勝でルクレールは待望のF1初優勝が目前に迫るも、残り11周でまさかのスローダウン。ルクレールは順位を下げ、3位でのフィニッシュとなった。 その後ライバルチームのメルセデスが優勝を争う展開が続き、ルクレールはポイント争いで3番手争いに突入。中盤戦に入り、ルクレールは第13戦ベルギーGPでF1キャリア初勝利を果たすと、続く第14戦イタリアGPではフェラーリの母国で表彰台の頂点に立ち、2連勝をマークしている。また、第13戦~第16戦までルクレールは4レース連続でポールポジションを獲得するなど、一発勝負での才能を見せつけた。 このシーズン、ルクレールは同僚ベッテル、マックス・フェルスタッペンとポイントを争う展開となったが、第20戦ブラジルGPでは66周目のバックストレートでベッテルが同僚ルクレールを追い抜こうとして接触。ルクレールはマシンの右フロントが破損し、ベッテルは左リヤのタイヤバーストにより、まさかの同士討ちでダブルリタイアとなった(レースの90%以上を走行していたため両者完走扱い)。 結果としてこのシーズン、レッドブルのフェルスタッペンに先行を許す形になり、2勝のルクレールは年間4位、1勝のベッテルは年間5位でシーズンを終えることになった。なお、ルクレールはフェラーリ初年度ながら、全ドライバー最多となる7度のポールポジションをマークしている。