「風の丘」で眠る何千台ものクルマたち 家族経営の巨大ジャンクヤードで見つけた珍しい宝物 40選 後編
プリムス・ヴァリアント
貴重な部品を風雨から守るため、トランクやボンネット、ドアを確実に閉めることに細心の注意を払っているヤードもあるが、ウィンディヒル・オートパーツではあまり優先していないようだ。その点については、この1965年型プリムス・ヴァリアントが見事に証明している。グローブボックスの蓋も開いていても不思議ではない……。 これは上級トリムのV200で、室内にいくつかの快適装備を追加し、外装にクロームを追加したものだ。
シボレー(1951年)
腐食や凹みのないボディパネルを見るに、この1951年型シボレーがウィンディヒルに持ち込まれたのはごく最近のこととしか思えない。シボレーは1951年の王者であり、2位のフォードより21万6千台多く販売していた。
プリムス・バラクーダ
マスタングほどの人気はなかったものの、プリムス・バラクーダはフォードよりも16日速く市場に投入された、元祖ポニーカーである。ただ、基本的には派生モデルのファストバック・バージョンに過ぎず、残念ながら6気筒エンジンを搭載して発売された。最高出力わずか101psで、ルックスに見合わない性能だった。 ウィンディヒルの一角を明るく照らすこの初期型は、当時自動車業界で最大のガラスであったリアウィンドウを残している。
メルセデス・ベンツ220D
最高出力65psの2.2L 4気筒ディーゼルエンジンを搭載したメルセデス・ベンツ220(W115)は、0-97km/h加速に23秒以上かかり、最高速度は130km/h程度と、決して高性能なものではなかった。しかし、速くはないものの、低燃費(11.7km/l)、スタイル、信頼性で補って余りあるものだった。 この1970年代初頭のモデルはそんなスローライフを終え、永久に停止している。
フォード・ファルコン(1961年)
比較的新しい住人と一緒に置かれているため、やや場違いに見える。初代フォード・ファルコンで、同車が最も売れた1961年の1台だ。販売台数47万4191台のうち、15万9761台がこのような4ドア・セダンだった。この個体が最後に走ったときは、雨が降っていたようだ。