ギネス世界記録にも認定…最先端3Dプリント技術と和紙で建築物、竹中工務店が完成へ
竹中工務店が2025年大阪・関西万博の会場内「大地の広場」で建築を進めている3次元(3D)プリンターによる構造体「森になる建築」が完成した。今後、伝統工芸の職人によって作られる和紙に加え、ワークショップで作る植物の種をすきこんだ和紙「シーズペーパー」と福祉施設で作られた和紙を組み合わせて構造体に貼る外装工事などを行い、25年4月の完成を目指す。 森になる建築は、最先端の3Dプリント技術と手づくりを融合させて作る仮設建築物。大きさは直径4・65メートル×高さ2・95メートルで、25年4月13―10月13日まで開かれる万博の会期中、来場者が休憩などに使うことを想定している。「生分解性樹脂を構造材として一体造形した、世界最大の3Dプリント建築」として、ギネス世界記録にも認定されている。 同社グループの従業員による提案を受け、本格的な技術開発体制を構築した後、23年5月から竹中技術研究所(千葉県印西市)で大型3Dプリンターによる試験を開始。24年4月に実物サイズの出力試験に成功した。