能登の被災漆器店主ら、作品出展 東京の工芸品フェア「前に進む」
石川県の工芸品を展示、販売する「いしかわ伝統工芸フェア2024」が16日、東京・有楽町駅前の東京国際フォーラムで始まった。能登半島地震で大きな被害を受けた輪島塗の漆器店や珠洲焼の職人らも「少しでも前に進みたい」と無事だった作品を集めて出展した。 輪島塗の食器などを製造、販売する藤八屋は、輪島朝市にあった本店が全焼。店主の塩士正英さん(76)は車中泊をしながら、工房などで傷つかずに残っていたおわんや皿などを集めた。 「珠洲焼創炎会」のブースでは、カップや皿などを販売。市の施設で作品を製作する林春香さん(35)は「少しでも早く、作品づくりができる場所を整えてほしい」と訴えた。