心理カウンセラーが部屋全体でなく一部分を徹底的に片づけるのをお勧めするワケ。すっきりした!という満足感が次のやる気を生み出す
内閣府が発表する「子ども・若者白書」(令和元年版)によると、日本の若者の「自己肯定感」は諸外国に比べて低く、欧米など6か国との比較でもっとも低いといいます。ではどうすれば、自分自身を肯定でき、前向きな気持ちやチャレンジ精神を保つことができるでしょうか。経営者やトップアスリートなど15000人以上のメンターをつとめる中島輝氏いわく、部屋の片づけは成功体験の第一歩だと。その理由を詳しく解説します。 【書影】心理カウンセラーが教える、自己肯定感が上がる部屋の作り方 * * * * * * * ◆インテリアを変えてポジティブに! 居住空間をよくするための方法がインテリアを変えることです。部屋の掃除や片づけも居住環境をよくするためにはもちろん必要になるので、そのことについてものちほど触れることにしますね。 心地よい空間にするためにインテリアを変えることは、気分転換の意味があります。この気分転換が自己肯定感と関係します。 自己肯定感を高めるためには、これまで否定的に見ていたものを肯定的にとらえるようになることが必要。それが心の視点移動です。たとえば、今コップに半分まで水が入っているとします。 「もう半分しかない」とネガティブに思うのではなく、「まだ半分も入っている」とポジティブに考えられるようになるということです。 人間は1日6万回も思考しているといわれますが、悲しいことにこのうち約80%はネガティブ思考になっています。人はもともとネガティブ思考に傾きがちなので、毎日少しずつ心の視点移動をしてあげることが必要なんですね。 心の視点移動は、旅行に行ったり、趣味に没頭したりして気分転換することでもできますが、家にいながらできるのがインテリアを変えたり、模様替えをすることです。居心地のよい部屋で過ごすことで、少しずつ心の視点移動も素早くできるようになります。
◆脳はマンネリが嫌い 脳は繰り返し同じものを見たり、繰り返し同じ体験をするとマンネリ化し、どんどんネガティブ思考になっていくというやっかいな性質があります。インテリアを変えるのは、これを防ぐことになります。インテリアを変えて脳をリフレッシュさせてあげましょう。 たとえば、階段の踊り場に、いつもなかった好きなオブジェをおくだけでもOK。それが脳への刺激となり、心の視点移動が起こることで自己肯定感がアップします。 洋服を変えて気持ちを奮い立たせることってありますよね。今日は会社で大事なプレゼンがあるから赤い洋服を着て自分を勢いづかせたい、今日はデートだから普段は着ないワンピースを着て気分を上げたい……。 洋服を決めるようにインテリアを扱ってみる。このように考えて、インテリアを活用するのもあり!なんです。 好きなインテリアに囲まれて暮らすと、それが自分の視界に入るたびに心地よさのスイッチがオンになり、無意識にポジティブなメッセージを受け取ることができます。気持ちが前向きになことで自己肯定感が高くなっていくのです。
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