BYD シールの日本販売を2024年6月25日から開始。フラッグシップの登場で、さらなる認知とイメージの向上を図る
海洋生物が持つ神秘的な美しさや機能性をモチーフにしたスタイル
2024年6月25日、BYD オート ジャパンはフラッグシップモデルの「シール(SEAL)」の販売を開始した。ATTO 3、ドルフィンに続くBYDのBEV(バッテリー電気自動車)第3弾となる。 【写真はこちら】ブラック基調のインテリア。インパネ中央には15.6インチの電動回転式タッチスクリーンが備わる。 (全5枚)
2023年から日本での乗用車販売を開始したBYD。2024年6月20日の段階で、累計受注台数は2521台と2500台を超えた。ディーラーネットワークも拡大しており、2024年6月25日現在で全国55拠点(開発準備室25拠点を含む)だが、同年12月末までには全国90拠点(同46拠点を含む)、そして2025年末までには100拠点を目指している。 そんなBYDが、コンパクトSUVの「ATTO 3」、コンパクト ハッチバックの「ドルフィン」に続く第3弾として、いよいよフラッグシップモデルとなるセダンの「シール」を日本市場に送り込んできた。 シールは、Dセグメントのセダン型EV(電気自動車)だ。そのスタイリングは、かつてアウディなどに所属していたヴォルフガング・エッガーが率いるデザインチームが手がけた。BYDの海洋シリーズに属するシール(そもそもシール=SEALとはアザラシの意味)は、海洋生物が持つ神秘的な美しさや機能性をモチーフにしている。 EVゆえエンジン冷却用のラジエターを必要としないグリルレスのフロントエンドは「オーシャンエックスフェイス」と呼ばれ、フロントの先端からボンネット全体に向けて抑揚を利かせた滑らかな面で構成されている。左右のLEDヘッドランプとその下にある4本の幾何学模様のLEDポジショニングランプも特徴的だ。 サイドシルエットはクーペ風だが、後席乗員のヘッドクリアランスは確保している。ドアハンドルは必要時以外はドアに完全に収納されるコンシールドタイプだ。リアコンビランプは左右一体型で、バンパー下部のディフューザーがスポーティさをさりげなく表現している。
2WDと4WDを設定。先着1000台は特別価格を適用
インテリアはブラック基調で、インパネ中央には15.6インチの電動回転式タッチスクリーンが備わり、10.25インチのフルデジタルメーターやクリスタルをモチーフとした電動シフトレバーなどがフラッグシップモデルらしい高級感を醸し出している。 日本仕様のシールは、2WD(RWD)と4WDの2モデルが設定される。いずれもリン酸鉄リチウムイオン電池を採用し、容量は82.56kWh。モーター出力は、2WDが230kW(リア)、4WDがフロント160kW/リア230kWを発生する。WLTCモードによる一充電走行距離は申請中だが、2WDが640km、4WDが575kmとなっている。 BYD独自のブレードバッテリーを車体構造の一部として組み入れた「CTBテクノロジー」により、堅牢なボディ剛性を確立。これにより、「ユーロ NCAP」で5つ星を獲得する高い安全性を実現した。幼児置き去り検知システムをはじめ、さまざまな安全装備や快適装備も高いレベルで充実している。 車両価格(税込)は、2WDが528万円、4WDが605万円だが、導入記念キャンペーンとして、先着1000台(2WD/4WD合わせて)は2WDが495万円、4WDが572万円の特別価格が適用される。しかも、ETC、ドライブレコーダー、eパスポート(メンテナンスパッケージ)、充電器と工事費を最大10万円までサポート、といった特典アイテム付きだ。CEV補助金は申請中だが、他のBYD車と同様に35万円が適用されれば、いずれのモデルもかなりお買い得感は高くなるだろう。 ライバルひしめくDセグメントのインポートセダン市場に参入するBYD シールは、「eスポーツセダン」という確固としたポジションの確立を目指す。そしてBYDは今後、新型車種を毎年1車種以上、日本市場に継続的に導入していく予定だ。
BYD シール<カッコ内は4WD> 主要諸元
●全長×全幅×全高:4800×1875×1460mm ●ホイールベース:2920mm ●車両重量:2100kg<2210kg> ●モーター:交流同期電動機<同×2> ●最高出力:230kW(312ps)<前160kW(217ps)、後230kW(312ps)> ●最大トルク:360Nm<前310Nm、後360Nm> ●バッテリー総電力量:82.56kWh ●WLTCモード航続距離:640km<575km> ●駆動方式:RWD<4WD> ●タイヤサイズ:235/45R19 ●車両価格(税込):528万円<605万円>
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