コミック作家になる! そう決めた私は「金融コンサル」を辞め、両親を説得するプレゼンを行った(海外)
ウェブコミックの仕事はなくならないと両親を説得した
2021年の5月、私はついに金融関係の仕事をやめた。 ある時点で、それまでパートタイムでしかなかった執筆活動で、金融業での給料以上とは言わないまでも同等の報酬が得られていることに気づいたからだ。しかし、とても伝統的な中国人である両親は、「それでずっとやっていけるのか?」と心配していた。 そのため、彼らを安心させるために、市場調査、売り込み、パワポ資料の作成など、コンサルタントの典型的な業務を、両親相手にすることにした。「ママ、パパ、これが予想値。これからの5年でこの数値に届かなかったら、大学のころに、卒業したら授業料を取り戻すためにすると約束した仕事に就くよ」 私は、お金が尽きることはないだろうし、ちゃんと生活できると両親を説得した。実際の数字を見せると、ふたりを納得させるのはそれほど難しいことではなかった。プレゼンテーションは成功した。 2021年に『ベルセルク』の作者である三浦建太郎が亡くなったことが、クォーターライフクライシスに見舞われていた私にとって、こうしたすべての変化のきっかけになったと言って過言ではない。彼はまだ50代だった。私はこう思った。 「もしこのまま40歳になっても金融業を続けていて、自分にチャンスを与えないまま死んでしまったら? そんなのは悲劇でしかない。今、リスクをとらない理由があるだろうか?」 そして私は思い切って大きな一歩を踏み出し、両親を説得したのである。 両親は、私が生まれてこのかた、コミックが私の天職であることに気づいていた。私のやることなすことを、彼らは見守り続けてきた。ふたりはいつも、「この子はいつそれを始めるのだろうか?」と考えていたのである。
Palmer Haasch