コミック作家になる! そう決めた私は「金融コンサル」を辞め、両親を説得するプレゼンを行った(海外)
コロナ禍にも執筆を続けた
2019年にニューヨーク大学を卒業した私は、4大コンサルティング企業のひとつ、KPMG社でコンサルタントとして働き始めたが、クォーターライフクライシス(青年期の危機)に陥った。 大学を出たばかりの最初の数カ月は特に大変だった。と言うのも、コロナ禍が始まって誰もが自宅に閉じ込められることになるまで、私は週に60時間から70時間は会社で働いていたからだ。毎日の仕事が終われば、食事をして、少しフィットネス運動をして、あとは眠るだけ。それの繰り返しだった。週末になれば「あんなにつらい1週間を乗り越えるには、腐っていくしかない」と思えた。 私のキャリアに変化が訪れたのは、実際のところコロナのおかげだ。自分のために使える時間が増えたからである。 通勤したり、友人に会ったりする時間が浮いたため、私はまた執筆できるようになった。おそらく週に100時間ほど働いていただろう。60時間を本業に、40時間を執筆に費やした。 寝る時間は少なかったが、夢を実現させるために頑張り続けた。 2020年、私のコミック『イカルスライジング(Icarus Rising)』がすべてを変えるきっかけになった。 作画者と私は、『週刊少年ジャンプ』の手塚賞という日本の漫画コンテストに応募した。私は自分の創作過程をTikTokに投稿していたのだが、ビデオの多くが拡散していた。『イカルスライジング』も広く知られるようになり、それがきっかけとなって『ゴッドゲーム(God Game)』という作品が連載されることになった。この作品は今も続いている。 この実績をひっさげて、私は「ウェブトゥーン(Webtoon)」とも契約を結び、そこで『ジャスト・ア・ゴブリン(Just A Goblin)』を発表した。それが私とウェブトゥーンとのパートナーシップの始まりとなった。以後、私たちはたくさんのシリーズを発表した。『サムライのトラ(Samurai no Tora)』と『エンジェルウィングス(Angel Wings)』は今も続いている。