【MLB】殿堂入りの名将ハーゾグが92歳で死去 1982年にカージナルスをワールドシリーズ制覇に導く
日本時間4月17日、アメリカ野球殿堂入りを果たしている名将ホワイティ・ハーゾグが92歳で亡くなったことが明らかになった。ハーゾグはカージナルスの監督時代に「ホワイティ・ボール」と呼ばれた機動力野球を展開し、ワールドシリーズ制覇を達成。1985年と1987年にもリーグ優勝を成し遂げた。ロイヤルズの監督時代の1977年には自己最多となるシーズン102勝をマーク。カージナルスとロイヤルズの2チームで球団殿堂入りを果たしており、背番号「24」はカージナルスの永久欠番となっている。 ハーゾグの死去を受け、MLB機構のロブ・マンフレッド・コミッショナーは「ホワイティ・ハーゾグは彼の世代において、最も熟達した監督の1人であり、ロイヤルズとカージナルスの両チームで常勝軍団を築き上げた」との声明を発表。「カージナルスでは監督とGMの両方で、ロイヤルズでは監督として、メッツでは選手育成部長として、チームに大きな影響を与えた。ホワイティが率いるカージナルスは1980年代に3度ワールドシリーズに出場し、機動力と鉄壁の守備を武器にした野球で1982年に優勝した」とハーゾグの功績を称えた。 1982年のカージナルスは機動力と守備力を重視してチームが編成され、チーム本塁打数はわずか67本。シーズン20本塁打以上を放った打者は皆無だった。しかし、本塁打数の3倍近い盗塁数(200)をマークし、4選手が24盗塁以上、7選手が11盗塁以上を記録。その結果、主に3番を打ったキース・ヘルナンデスは7本塁打で94打点、4番のジョージ・ヘンドリックは19本塁打で104打点を稼いだ。92勝70敗でナ・リーグ東地区を制すと、リーグ優勝決定シリーズでは3勝0敗で西地区王者のブレーブスを撃破。そして、ワールドシリーズでは当時ア・リーグ所属だったブリュワーズを4勝3敗で破った。 ハーゾグはレンジャーズ(1973年)、エンゼルス(1974年)、ロイヤルズ(1975~79年)、カージナルス(1980~90年)の4チームで監督を務め、通算18シーズンで1281勝1125敗を記録。地区優勝6度、リーグ優勝3度、ワールドシリーズ制覇1度の実績を残した。1985年には最優秀監督賞を受賞。2010年、ベテランズ委員会の投票によってアメリカ野球殿堂入りを果たした。