ユーロ圏インフレ率、10月は2%と予想上回る-ECB目標に一致
(ブルームバーグ): ユーロ圏のインフレ率は10月に市場予想を上回った。ただ欧州中央銀行(ECB)の目標値に一致しており、漸進的な利下げを支持する根拠を強めることになりそうだ。
欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が31日発表した10月のユーロ圏消費者物価指数(CPI)速報値は前年同月比2%上昇と、前月の1.7%上昇を上回った。市場予想は1.9%上昇だった。
エネルギーコストの値下がりが小幅だったことが主な要因。変動の大きな項目を除いたコアCPIは前年同月比2.7%上昇と、前月と同じ伸び率だった。食料品価格は伸びが加速した。
10月のユーロ圏消費者物価指数:速報値(表)
低迷する域内景気を浮揚するために大幅利下げを主張する声もあるが、今回の統計内容はこうした見方に警鐘を鳴らすECB当局者を後押しするものとなった。
前日発表されたユーロ圏の域内総生産(GDP)が堅調だったほか、ドイツもリセッション(景気後退)入りを免れたことから、投資家の間では既に年内大幅利下げの見方は後退している。
原題:Euro-Zone Inflation Picks Up More Than Expected to ECB’s Target
(抜粋)
--取材協力:Joel Rinneby、Barbara Sladkowska、Simon Lee、Flavia Rotondi、Donato Paolo Mancini.
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Alexander Weber