カレー商材、ジャガタマ 品薄で価格4~5割高
主産地が天候不順で収量伸びず
カレーに使われる野菜の品薄高が続いている。ジャガイモ、タマネギは春の長雨など天候不順で収量が伸びず、主要卸の1キロ価格は6月から高止まりし、7月上旬も平年比4、5割高を付ける。高値疲れや厳しい暑さで直近の荷動きは鈍いが、北海道産が増える月末まで、高値相場を保ちそうだ。 共に九州産の作柄が厳しく、減少ペースも速まった。主産地が切り替わった7月以降も平年を下回る入荷量が続く。9日の日農平均価格(各地区大手7卸のデータを集計)は、ジャガイモが1キロ236円と平年(過去5年平均)比43%高。タマネギも166円と同54%高を付ける。 ジャガイモの主産地、静岡県のJAとぴあ浜松は「3月の凍霜害でM、S級の小玉が増えて箱数が伸びず、厳しい暑さで傷みも出てきた」と話す。タマネギも「関東産が4月の雨の影響で肥大が進まず、入荷が伸び悩む」(東京の青果卸)。 高値が続いて小売りは売り込みを抑え、暑さで消費も減退し、荷動きは鈍化。それでも絶対量不足から下落は小幅にとどまる。 他の卸は「ジャガイモは間もなく北海道産が始まるが、先行産地の減少も早くもちあい。タマネギも月末まで端境で強含み」と見通す。
日本農業新聞