阪神からFA宣言した大山悠輔、タイガース杯ゴルフで8日ぶりに心境を吐露「自問自答しながら毎日いる」
阪神から国内フリーエージェント(FA)権を行使した大山悠輔内野手(29)が21日、神戸市内で行われた「タイガース杯ゴルフ」に参加。FA宣言した13日以来、8日ぶりに口を開いた。巨人が5年以上で総額20億円以上の条件を用意しているとみられる中で「自問自答しながら毎日いる」と心境を吐露した。残留か移籍か-。世紀の決断の瞬間が待たれる。 【写真】佐藤輝明、まさかのブービーも「よく遊びました!」 8日ぶりに沈黙を破った。13日のFA宣言会見後は報道陣に語ることはなかった大山が、クラブハウスのロビーで立ち止まる。阪神残留か、それとも-。決断の瞬間に注目を浴びる中、現在の心境を明かした。 「自問自答しながら毎日いる。しっかり決断して自分の口から報告するまで…今は言えることはないです」 球団主催のコンペだが、参加は自由。同じくFA宣言した原口の姿はなかった。それでも大山は近本、木浪、中野と同じ組で回り、スコアは150で129位だったが「ゴルフしてる時はちょっと忘れることができた。すごく楽しかったです」と振り返った。そして、23日に甲子園で行われるファン感謝デーにも出席することを自ら語った。 「今年一年間、応援してもらったことは間違いないですし、僕は感謝の気持ちを持ってやってきた。一緒(FA=ファン感謝デー欠席)にしてもらいたくないなと思いますね」 球団では2012年の平野恵一や17年の大和がFA宣言し、ファン感謝デーを欠席した。14年に残留か米大リーグ移籍かという2択で海外FA権を宣言した鳥谷も参加を見送った。前例のないTG争奪戦。主砲が最大のライバルに引き抜かれる可能性がある。決して温かい声ばかりではないはずだが、それを承知の上で再びタテジマのユニホームに袖を通し、甲子園のグラウンドに立つ。 阪神は4年総額16億円規模の条件で残留交渉をした。条件の上乗せや再交渉はないもようで、粟井球団社長は「僕らは待つだけ」と祈るような表情だった。すでに交渉解禁となっており、巨人は5年以上で総額20億円以上の準備をしているとみられる。大山は巨人との交渉について「お答えできない。そこは理解していただければありがたい」と、多くを語ることはなかった。金額という〝誠意〟であれば巨人に分があるのは明らかだが…。 藤川監督は「彼が人生の岐路に立っているということは間違いない」とした上で「彼の気持ちを尊重するというところになる。これ以上は僕たちが立ち入ってはいけないゾーン」と、改めて見守る姿勢を強調した。大山も〝グリーン会談〟を求めているわけではない。あくまでも球団行事としてのケジメ。ファン感謝デーでもマイクを握って状況を説明するつもりはない。姿を見せることこそが、感謝を伝える最善策だと考えている。