「もっと厳しくなる」大勝発進も開催国ドイツの選手たちが慎重な理由。重鎮FWは「衝撃は思ったより早く襲ってきたりする」【現地発コラム】
「こんな守備をしてはダメだという見本を示していた」
「1点目が入った時は驚いて、2点目が入った時はそれでもこの調子が続かないかもしれないと慎重になって、3点目が入った時に『これはいけるんじゃないか?』って信じる気持ちが大きくなってきたのを感じたんだ」 【動画】ダイレクトシュートで決めたヴィルツの鮮烈開幕ゴール EURO2024開幕戦でドイツ代表がスコットランド代表を5-1で一蹴した。危なげない堂々たる試合運びでの圧勝劇だったが、頭の片隅で「ひょっとしたら…」という不安なイメージを払拭できないまま応援していたドイツのサッカーファンも少なくなかったかもしれない。冒頭のコメントは知り合いのドイツ人ファンのものだ。 試合開始から相手を押しこむ展開はこれまでにもあった。でも最終的にどこかで流れを明け渡し、取り戻すことができなかった苦い過去がある。それも一度ではなく何度も。 それだけに本大会の大事な初戦で、そうした不安定要素をほとんど見せずに勝利できた価値は非常に大きい。2006年ドイツ・ワールドカップでは3位になったということもあり、連日各地でサッカーの話題で盛り上がり続けたのを思い出す。その時のように、素敵な時間が訪れることをみんなが楽しみにしている。 大勢の観衆が集うスタジアムで試合が行われ、ドイツ各地では大きなパブリックビューイングが設置されている。このドイツ戦ではどこもあふれんばかりのファンで大型モニターで映し出されるプレーに大きな声援が送られていた。開催国が盛り上がると、大会は盛り上がるのは常だ。幸先のいいスタートといえるだろう。 ただ「これでドイツは優勝間違いなし!」と言うのは、まだまだ時期尚早すぎる。解説の14年W杯優勝メンバーの一人クリストフ・クラマーが「スコットランドはドイツ相手にこんな守備をしてはダメだという見本を示していた」と指摘し、スコットランドの主将案アンドリュー・ロバートソンが「僕らは多くの場面で間違ったプレーをしてしまった」と猛省したように、スコットランドサイドに大きな戦略ミスがあった点は忘れてはならない。 司令塔のトニ・クロースが103本のパスで102本を通す99%のパス成功率という驚異の数字をたたき出した裏で、厳しいチェックを受けることなく悠々としたゲームコントロールが許された点もある。スコットランドは守備時の選手間があいまいなことが多く、5バックと4人の中盤の距離感もよくない。危険なエリアに何度もパスを通されて起点を作られてしまうとさすがに守り切れない。 プレスに行くわけでもなく、自陣に深くこもるわけでもなく、中途半端な戦い方でスペースを明け渡してしまうと、やすやすと攻撃を許してしまうのは自明のこと。前半終了間際に退場者を出し、10人となってからの方がコンパクトに守れていた事実が、それをより色濃く物語っている。
【関連記事】
- 「挑発された」長谷部誠が衝撃告白! 本田圭佑が「性格悪い」と非難したDFと喧嘩した過去を明かす!「まだ相当若かった」
- 「衝撃だ」「イトウに押し出された」伊藤洋輝のバイエルン加入で韓国代表キム・ミンジェが放出か。現地報道に韓メディアは愕然!「最悪の状況になる」
- 「なんてクソ野郎だ」バイエルンFWミュラーが痛恨ミスの韓国代表キム・ミンジェにブチギレ! 鬼の形相に海外反響「イライラして同僚に怒鳴った」
- 「試合中に大喧嘩した」長谷部誠が年下指揮官との“衝突”を告白!「監督としてピッチサイドで感情を表わすのは...」
- 「韓国に来るな」「明らかな人種差別」同僚ソン・フンミンへ問題発言のトッテナムMFに韓国激怒! 本人はSNSで謝罪「ひどい冗談だった」