自民党惨敗でも…“石破首相のライバル”高市早苗が「それでも党内で巻き返せないワケ」
10月27日に行われた衆議院選挙で、自民党と公明党の与党は215議席の過半数割れという厳しい結果に終わった。 【写真】パンクすぎる…! ドラムを叩く高市早苗氏「青春時代の貴重写真」 選挙期間中の23日に共産党の機関紙『しんぶん赤旗』が、自民党非公認となった候補者が代表を務める政党支部に対し、党から政党交付金2000万円を支給していたと報じたことが、与党敗北の決定打になった。 「ただでさえ“裏金問題”と“統一教会問題”で逆風の中の選挙で、自民党にとっては最も嫌なタイミングで“赤旗砲”がさく裂しました。選挙戦中盤の21日には、石破首相、菅義偉副総裁、森山裕幹事長、小泉進次郎選対委員長らが都内で集まり選挙対策を練り直したばかりだった。野党候補に大差で負けている選挙区は捨て、接戦と伝えられる40選挙区に重点的に石破首相が応援に入りましたが、巻き返すまでには至らなかった」(全国紙記者) ◆自民党議員だけでなく、保守派知識層にも人気だが 衆院選で歴史的な敗北を喫した“石破自民”。そんな苦境だけに、党内では9月の自民党総裁選でしのぎを削った高市早苗氏の復権を願う声もある。高市派の著名人やインフルエンサー、大学教授も、しきりに危機感をあおり 「高市さんしかいない」 という雰囲気を作ろうと必死だ。 しかし現実は時に残酷。全国紙記者は 「衆院選後の高市さんは影響力を削がれた」 と断言する。 理由は簡単だ。総裁選で高市氏を担いだ議員に落選者が続出したため 「担ごうにも担ぐ人がいない」(同・全国紙記者) 状況となったためだ。 それは高市氏の推薦人に名を連ねた衆院議員11人をみればわかる。 何かと話題の杉田水脈氏は衆院選立候補を断念。新潟5区の高鳥修一氏、大阪19区の谷川とむ氏、長野1区の若林健太氏、愛知7区の鈴木淳司氏、宮城1区の土井亨氏、埼玉13区の三ツ林裕巳氏は落選した。 奈良1区の小林茂樹氏と石破首相が重点選挙区に位置付けた北海道4区の中村裕之氏は選挙区では負けたものの、比例で復活。当選11回を誇る岐阜5区の古屋圭司氏と兵庫3区の関芳弘氏は、選挙区で堂々と勝利している。 ◆日本保守党との“合流説”もささやかれ 「今回の選挙で“高市派”の議員は“半減するのでは?”と言われていましたが、国会に戻れたのは11人中4人のみ。石破首相としては選挙で大きく議席を減らす痛手を伴うが、安倍派に大ダメージを与える狙いは成功したのではないか」(同・全国紙記者) 高市氏については作家の百田尚樹氏や河村たかし前名古屋市長を擁する日本保守党への“合流説”もあるが、政界関係者は 「さすがにそこまでの度胸はない。自民党に籍があるからこそ輝けることは本人も重々承知している」 と語る。 「石破さんでダメ、高市さんもダメとなると、いよいよ自民党そのものが追い詰められることになる。まあ、コバホークこと小林鷹之氏など若手ホープもいますが、国民の怒りを鎮めるのは、なかなか難しい。政権交代や政界再編も含め、永田町はいまや権謀術数が渦巻いていますよ」(テレビ局報道関係者) 小泉進次郎氏は敗北の責任を取り、選挙対策委員長を辞任する見通しだが、石破首相は続投の意向を示している。自民党内外から批判の声が強くなるのは必至で、今後の政権運営は困難を極めそうだ――。
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