名古屋グランパス・森島司、タイトル獲得後初の試合で進化示す「来季につなげる意味ではすごく大事な試合」
J1名古屋は9日、リーグ第36節・鹿島戦(カシマ)に臨む。2日に成し遂げたルヴァン杯制覇の歓喜が記憶に新しい中、MF森島司(27)は、チームの進化を証明するため、激戦後の勝利を誓った。8日は、愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで調整した。 苦い思いを繰り返すわけにはいかない。グランパスは2日のルヴァン杯決勝・新潟戦(国立)で、延長、PK戦に及ぶ激闘の末3年ぶりの戴冠。ただ、森島の脳裏をかすめるのは、同じくPK戦の末に4強進出を果たした同杯準々決勝・広島戦第2戦(Eピース)と、その後のリーグ戦のFC東京戦(国立)だった。 FC東京戦は、心身の疲労が色濃い中、前半だけで2失点。その後、4点差までリードを広げられ、MF稲垣の得点で1点を返すのが精いっぱいだった。「みんな頭に残ってると思うし、意識して入りたいって思っている」と神妙な表情だった。 ルヴァン杯獲得と合わせ、チームの成熟を見せたいところ。「いい試合をして次の試合負ける、動けないっていうのはまだまだチームが強くなりきれていない証拠。そこを乗り越えて、常に勝っていかないとリーグは優勝できない。来季につなげる意味ではすごく大事な試合」と力を込めた。 森島自身は、鹿島戦に出場すればJ1通算200試合出場の節目を迎える。思い出深い試合は、広島でプレーした2019年5月26日の浦和戦(埼玉)。シーズン初先発で先制点を奪い、以後スタメンを確保した。 グランパスでも、鮮烈な思い出をつくりたい。「決勝戦とか、優勝がかかった試合をもっとしたい。リーグ戦でヒリヒリする試合はまだ味わったことがないので、それは今後、来年いけたら」。まずは、常勝への第一歩を踏み出す。 〇…長谷川監督は、鹿島戦に臨むメンバーについて「一戦必勝でやっていきたい。鹿島に勝つためのベストの11人、18人を選ぶ」と語った。 来季を見据えた選手起用については「試す余裕はない」と、9月半ば以降の主力を中心に据える考え。「僕らはリーグ戦では今10位にいるので、やっぱり挑戦者のつもりで戦っていかないと」と優勝の可能性を残す鹿島に挑む心構えを説いた。
中日スポーツ