【富士S予想】実力馬有利の条件設定ながら波乱傾向 マイルCS前哨戦を制すのは?
2020年にGII競走へと格上げされ、優勝馬にはマイルCSの優先出走権が付与される重要な前哨戦。過去10年間で、このレースをステップにマイルCSに挑んだ馬は[4-3-1-42]と重要な位置づけにある。東京マイルコースはスピードと、その持続力が問われる設定。別定重量で行われるGII競走らしく、実力馬に比較的有利な条件設定で、過去10年で3番人気以内は[8-5-3-14]。 【写真】ゴンバデカーブースのこれまでの軌跡 ◎ゴンバデカーブースはサウジアラビアRC優勝馬。この時は秋華賞2着ボンドガールを2馬身突き放した。予定していたホープフルSを感冒で取り消したあと喉頭蓋エントラップメントの手術を行い、目標にしていた皐月賞は挫跖のアクシデントに見舞われ、回避せざるを得なかった。それでもNHKマイルCは2着のアスコリピチェーノからクビ+クビの4着。能力の高さを示している。日本ダービーの結果はローテーションと距離から度外視して、この距離で期待してみたい。 〇ソウルラッシュはマイラーズC2勝などマイル重賞3勝。本格化以降、大きく崩れたのは一昨年と昨年の安田記念だが、一昨年の富士S2着馬で、今春の安田記念が2着ナミュールとハナ差3着なのだから東京コースが苦手ということはないだろう。馬群の中で我慢することができて、狭いところを割ってくることができるのが強みで、休み明けは苦にするタイプではなく、むしろ得意。悲願ともいえるGI獲りに向けて結果を出したい1戦だ。 ▲レッドモンレーヴは昨年の2着馬。京王杯スプリングCの優勝経験があり、今春の同レースはハナ差2着。典型的なストレッチランナーで、東京コースは[3-3-0-3]で東京マイルに限れば[2-2-0-2]。今春の安田記念は一瞬の切れ味を武器にする同馬にとっては馬場が味方しなかった印象で、加えて流れも向かなかった。脚質的に安定した成績を残せるタイプではないが、巻き返しが期待できる。 △セリフォスは一昨年の優勝馬で昨年の安田記念が2着だから、距離コースに不安はなく一昨年のマイルCSを勝利しているため能力的にも足りるはず。今春の安田記念は馬場も向かなかった。改めて期待したい。 3歳世代のトップマイラー△ロジリオンと、今回が重賞初挑戦も、まだ底を見せていない△ジェイパームス、強豪がそろった中京記念を勝った△アルナシームも押さえておきたい。