変貌!観光スポット「札幌・二条市場」いま地元客も急増…そのワケは「朝飲みの聖地」に?
なぜこの場所に?かつては「市民の台所」
再開発が進む札幌の中心部に、時が止まったかのような一角。 二条市場はこの場所で100年以上の歴史を重ねてきました。
およそ70年にわたってこの地で商売を営む、池田商店の池田訓久さんです。 なぜ二条市場はこの場所に誕生したのでしょうか。 (池田商店 池田訓久さん)「たぶん創成川で石狩からの船で魚(を売りに)来ていたって聞いたことがある」 125年以上前の明治初期。 石狩浜の漁師が川を上って札幌にやってきて、魚を売ったことが市場の始まりと言われています。
これは1957年・昭和32年の二条市場。 このころは「市民の台所」として親しまれていました。 (宮永キャスター)「これはいつ頃ですかね?昭和40年代ぐらいですかね。いまと扱っている商品とか売り方は?」 (池田商店 池田訓久さん)「全然違います。山売りだから」 (宮永キャスター)「イカとか塩サバとか…並んでいる魚もいまのものと違いますもんね」 (池田商店 池田訓久さん)「サンマの時期になったら10本ちょうだいとか、20本ちょうだいって。大体そういう感じでした。とにかく数売ってなんぼだからね」
二条市場は「時代と人情の交差点」
しかし1972年・昭和47年には… (宮永キャスター)「再開発の計画があった?」 (池田商店 池田訓久さん)「昔、高校生ぐらいの時だったかな。ここを全部壊してマンションにして、下で商売するって言っていたんだけど…」 「ここにしかない風情を守りたい」と地元の反対で立ち消えにー。
古い建物が密集しているだけに、何度か大きな火災にも見舞われましたが… 1980年ごろの映像を見ると、このころはまだ「市民の台所」だった様子が記録されています。 昭和後半から平成にかけ、大手スーパーの進出などもあり地元客は減少。 変わって二条市場のメインターゲットは観光客になっていきました。 (池田商店 池田訓久さん)「やっぱり魚屋だから魚を並べて売りたいんだけど、売れないんですよ。ある人が(観光客向けに)カニ売れって。それじゃないと潰れるよって言われて、カニを売り出したんです。一番最後にカニを売ったのがうち」