友人が「投資でかなりお金が増えた」と言っています。私も貯金を切り崩して投資に回したほうがトクですか?
2024年からの新NISA制度が話題となり、投資に興味を持つ人が増えたようです。そこで、「貯金しておくよりも投資をしてお金を増やしたほうがよいか」悩む人もいるでしょう。しかし、投資にはリスクがあるため注意が必要です。 本記事では、「貯金を切り崩して投資に回したほうがよいのか」について解説します。リスクをおさえる方法についてもふれているため、投資をするか悩んでいる人は参考にしてください。
貯金を切り崩してでも投資に回したほうがトクなのか
貯金を切り崩してでも投資に回すべきかというと、一概にそうとは言い切れません。本項で貯金と投資の違いや使い分けを解説するので、参考にして無理のない資産形成を行いましょう。 ■貯金と投資の違い 貯金は、家計の基本です。銀行の普通預金や定期預金などに預ける人が多いでしょう。元本が保証されているだけでなく、特に普通預金であれば、必要なときに自由にお金を引き出せる点もメリットです。しかし、金利が低いためお金が増えることが期待できず、将来物価高になった場合は価値が下がってしまうこともありえます。 一方、投資は投資先にお金を投じて運用し、お金を増やすことが目的です。投資対象として、株式・投資信託・債権・外貨建て保険などがあげられます。元本割れのリスクはあるものの、貯金と比べてお金が増える可能性があります。 ■貯金と投資の使い分け お金を増やしたいからといって、貯金を切り崩して投資に回して増やすのはリスクが高い行為です。貯金と投資はそれぞれ目的が違うため、貯金と投資は分けて考えるとよいでしょう。貯金と投資、それぞれなにを目的にするか、以下で見ていきましょう。 ●貯金:近々で必ず必要になるもの、必要な時期がはっきりしているもの ●投資:老後資金など将来の開始時期がはっきり定まっていないもの 例えば、「10年後に必要となる子どもの進学費用」の場合は、貯金でまかなうとよいでしょう。投資をした場合、10年後に必要となるお金がいくらになっているか不透明であるためです。 一方、「およそ30年後に必要になるであろう老後資金」であれば、投資による長期運用をしてもよいでしょう。老後資金を貯める目的は「ゆとりある生活」というケースが多く、厳密にいつ・いくら必要か定まっていないものだからです。 なお、今ある貯金で近い将来起こりうるライフイベントに対応できると考えるなら、余剰資金を投資に回すのもよいでしょう。余剰資金がない場合は、貯金を切り崩して投資に回すリスクは避けたほうがよいかもしれません。