「メディア映え」衆院東京15区、立民38歳前職「裏金隠し」に自民25歳新人「政策を」
大空氏は25歳ながら、ネットを使った相談窓口を運営するNPO法人「あなたのいばしょ」理事長を務める。若者政策や孤独孤立対策に詳しく、「Z世代」の論客として知名度が高い。立民の酒井氏も「やってきた政策は立民寄りといわれ、志は共感している」と一目置く。
大空氏は「政治とカネの追及だけなら、テレビのコメンテーターでいい。国会議員はそれだけ議論していてはダメだ。子供からお年寄りまですべての人の声を代弁する覚悟を示したい」とも訴える。不記載事件ばかりを追求する野党候補に加え、メディアにも苦言を呈する。
大空氏は記者団の取材に応じると、「政策が取り上げられない。皆さん、政治とカネ、裏金…それも大事だけど、この国をどうするかを訴えていくのが本来の選挙ではないか。僕も選挙特番でコメンテーターをやっていたから分かるけど」
ただ、大空氏の演説は初めての選挙と思えないほど、場慣れした印象だ。身ぶり手ぶりを交え、抑揚をつけながら、分かりやすい説明を心掛けている。
「党からは全然レクチャーないですよ。びっくりします」と笑う一方、「25歳といっても支部長。若さを理由に特別扱いしてほしくない。小選挙区の候補者として、やるのみですね」と強調した。
■立民・酒井氏「場慣れした」
「『裏金議員』は説明責任を果たさず、たくさんの人が公認を得て、今回の選挙に挑戦している。『裏金隠し解散』とわれわれは呼んでいる」
前職の酒井氏は16日午前、立民の野田佳彦代表と選挙カー上でこう声を張り上げた。野田氏を多くの警察官が警護している。聴衆と同じくらいの人数だ。
酒井氏は「今の国会は30代の議員が3%しかいない。女性が1割しかいない。私の必要な働き、役割は大きいと自負している」とも訴えた。
共産党が小堤氏の擁立を取り下げなかったことについては、「野党共闘が完全には実現しなかった。本当に皆さん心を痛めていると思う。しかし違いを乗り越えて目指す社会を進めて作っていくしかない」と述べるにとどめた。