4氏平均72歳の東京17区、シニア対決 最年少は共産65歳「党候補では上の方だが…」
衆院選(27日投開票)東京17区は、高齢化率が東京23区で最も高いという葛飾区が舞台だ。立候補した4人の平均年齢は72・3歳。お年寄りと呼ばれる年代だが、4人は高齢者と若者の双方が希望を持てる社会の実現を訴えて、精力的に地域を回っている。 【一覧でみる】東京・大阪全選挙区の当落予測 ■「気持ちは若い」 「若い人たちが幸せであることが社会全体の幸せにつながる。負担を減らして、人を育てていくことが大切だ」 22日午前、お花茶屋駅前。日本維新の会新人の猪口幸子氏(68)は辻立ちでこう訴えた。通りかかった高齢の女性に対しては「いくつになっても夢を持つことが大事ですね」と語りかけていた。 地域で30年近く内科医を務めた猪口氏。子育て世代が希望を持って暮らせる社会の実現を掲げて、朝は駅前で辻立ちを重ね、日中はスーパーの前や商店街などで練り歩きなどを行っているという。 産経新聞の取材に「若い世代に接すると、負担の厳しさを痛感する」と述べ、社会保障と税制改革の必要を強調する。 68歳の年齢については、「気持ちは若い。この若い力で頑張る。選挙区で勝つわよ」と気合を込めた。 ■「理想の社会を語ること」 「高齢者の負担を増やし、高齢者が生活できないようで、若い人は将来の希望を持てるだろうか。社会保障全体をしっかりと支え、現役世代の賃上げと労働時間短縮を図っていく」 共産党新人の新井杉生氏(65)は20日午前、青砥駅前でマイクを握ると、こう述べ、お年寄りと若者双方の貧困の解消を訴えた。 新井氏は平成21年の衆院選で50歳で初出馬し、今回が6回目の選挙区挑戦となる。「共産党の候補者で東京では一番上の方なんだが、この選挙区ではなぜか一番若い」と笑う。 共産は都内の選挙区に20人を擁立し、新井氏の年齢は上から5番目だ。 元気の秘訣とは─。新井氏は「共産党の目指す理想の社会と希望を語ること」と強調。「70代が鬱にならない社会とは、90歳が元気に生きている社会だ。まだまだ頑張れるぞ、と思うそうだ。高齢者が幸せそうに生きられる社会にならないと。政治が尊厳死を語るのはもってのほかだ」と語った。 ■「年齢を意識したことない」
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