豊鉄がバスジャック訓練
テロ発生時の対処能力向上へ
愛知県の豊鉄バスや豊橋署などは5日、豊橋市植田町の同社豊橋営業所でバスジャック対処訓練に取り組んだ。社員と豊橋署員ら約30人が参加し、不審者への対応や制圧までの流れを確認した。 県内では、2023年は名古屋市内の路線バスで、08年には東名高速道路を走行中の高速バスで、刃物を使い乗客を監禁した事件が発生している。テロ発生時の対処能力の向上と関係機関の連携を確認するために実施した。 バス停から凶器を持った男が乗車し、「このまま東京に向かえ」と運転手を脅迫。逃げ出した乗客からの110番で署員が到着し、車両を包囲。車内に突入して男を取り押さえ、現行犯逮捕した。 同社の白井良充取締役は「関係機関と訓練する機会は多くないため、学びが多かった。もしもの時に落ち着いて対応できるよう、今後も訓練を重ねたい」と述べた。 同社は、営業所のモニターで約100台のバスの位置情報を管理するほか、リアルタイムで車内の音声が聞けるなど、異常を察知しやすいシステムをつくっている。