大人気軽自動車がBEV化、ホンダ「N-VAN e:」の劇的進化。見た目や利便性はそのままだが走りは別物に。
N-VAN e:と従来のガソリン車では、外観的に大きな差はない。e: FUNは、ガソリンのFUNグレードと同じく、愛らしさも演出する丸目LEDヘッドライトを採用。e: L4やe: G、e: L2は、ガソリンのスタンダード車と同じハロゲンタイプのヘッドライトを装備する。 ■フロントグリルに2つの充電口を装備 N-VAN e:の外観上でガソリン車と大きく異なるのはフロントグリル。普通充電と急速充電の2つの充電口を設けたほか、ブラックをベースに白や青、赤などの点模様が入った新型を採用している。これは、リサイクル材を使用することで、環境にも配慮したものだ。色付きの点々は加工時にできるのだが、その模様は1台1台違っており、これにより愛車に特別感を演出する効果も狙っているという。
また、1370mmの荷室高を確保するなど、N-VAN e:は室内の広さや使い勝手の良さもガソリン車と同等だ。とくにガソリン車のN-VANは、通常は後席や荷室下にある燃料タンクを前席下へ配置する独自技術「センタータンクレイアウト」を採用し、軽商用バンとしてトップクラスの広い荷室空間を持つことが魅力だ。また、後席シートだけでなく、助手席側シートにもダイブダウン機構を採用。3席ともに、背もたれを前に倒し、シート自体をフロアに収納する機能を持つことで、ほかの軽商用バンにはない、フラットで広々とした荷室を作り出すことも可能としている。
新型のN-VAN e:では、バッテリーを薄型化し、床下へ搭載することで、荷室の広さだけでなく、N-VAN独自のダイブダウン機構なども継続採用。これらにより、BEV版でも、ガソリン車と同じく、配送業などの商用ユースだけでなく、キャンプやアウトドアスポーツなどのレジャー用途で使うユーザーもターゲットとしている。 N-VAN e:では、さらにBEVならではの付加価値として、出先でホットプレートや電気ケトルなどの家電を使うことも可能。オプションのAC外部給電器「ホンダ パワーサプライコネクター(Honda Power Supply Connector)」を普通充電口に差し込めば、最大出力1500Wの外部給電を行うことができ、野外でのレジャーはもちろん、災害時などにも役立てることができる。