【箱根駅伝】國學院大・平林清澄は「6区以外なら全部やります」 初の総合優勝・初の"三冠"に向けて、部員一丸で臨む
副将・山本歩夢「陸上人生でいちばんの走りをしたい」
平林と「バディ」とも言える関係で、今年は副将を務める山本歩夢(4年、自由ケ丘)。昨年のエントリーメンバーには入っていたが、壮行会の時点ではすでに足のけがで走れないことがわかっていた。「正直めちゃくちゃキツかったですね」と当時のことを思い出す。 今年はとにかくまずけがをしないことを第一に、前田監督とも密にコミュニケーションを取りながら練習に取り組んできた。夏に少しけがをしたが、出雲駅伝には間に合わせて2区区間5位、調子を上げた全日本大学駅伝では6区区間賞・区間新記録で大会MVPに輝いた。 「今年は本当に体調も足も良くて、万全な状態で壮行会を迎えられています。まだ気は抜けないですけどかなり調子も上がってきているので、全日本以上の走りができればいいなと思います」と好調ぶりをにじませる。 幼少の頃から箱根駅伝を見ていた山本は、ずっと1区を走りたいと思っていた。「シンプルに一番かっこいい」ことが理由だ。だが、チームトップレベルの実力を持つゆえ、他のチームと差をつけるという意味では1区に置くのは少しもったいないという見方もある。区間配置に関しては「本当にまだ決まっていない」と話す。 特に昨年は故障続きで、思うように走れた試合がなく苦しい時間を過ごした。そんな中でも前田監督は「歩夢がいないと絶対優勝できないから」、平林は「待ってるから」と声をかけ続けてくれた。つらい時期を長く過ごしたからこそ、メンタル面で成長することができたという。「冷静に走れるようになったというか、焦りがなくなったというか、物事をしっかり考えられるようになりました」 「僕は小学校2年から陸上をやっていて、実業団でももちろん続けるんですけど、箱根駅伝が僕の中で夢だったので、陸上人生で一番の走りをしたいと思います。圧倒的な走りをしてチームに勢いをつけて、優勝に貢献したいと思っています」と最後の箱根に向けて強い思いを語った。