マクラーレン、昨年途中から開発を進めてきたレッドブルの”不愉快なサプライズ”を警戒
シーズン後半、レッドブルに最も近づいたチームだと評価されているマクラーレンは、レッドブルが2023年のマシン開発を早々に中止したことを知っているため、この状況を特に警戒している。 【ギャラリー】美しく個性的なマシン”粒ぞろい”だった1992年のF1 つまりレッドブルは2024年のマシン開発において、表には出ていない大規模な改良に集中している可能性があるとマクラーレンは考えているのだ。 マクラーレンのCEOであるザク・ブラウンは、2024年マシンのカラーリング発表の席で、マクラーレンは今年レッドブルを追い詰めたいと考えているが、現実的に考えなければならないと語った。 「(レッドブルとの)差を縮め続けたいのは言うまでもない」 「我々はサーキットにもよるが、2番手か3番手のチームとしてシーズンを終えた」 「クルマの開発は好調だが、レッドブルは昨年、やろうと思えばできるレベルまで開発しなかったようだ。だから、我々全員にとって不愉快なサプライズになるかもしれない」 一方でマクラーレンは、2024年のマシンであるMCL38の進歩に関して、シミュレーション施設(風洞とCFDの両方)から得られる心強い結果に励まされているようだ。 しかしチーム代表のアンドレア・ステラは、特にレッドブルが冬の間に立ち止まっていたわけではないことを知っていることもあって、ブラウンCEOの慎重な意見に同調している。 「サーキットでの競争力に関しては、相手が何をしてきたかによる」と、ステラ代表は語った。 「レッドブルについて具体的に考えてみると、2024年に何が起こるのか、明らかに皆を不安にさせる要素があるだろう。(昨シーズン終盤に)マシンをあまり開発していないという事実だ」 「つまり翌年のマシンに活かすための開発を蓄積し、現実化したのだろうか、ということだ」 「それが私の持論だ。レッドブルがマシンを開発できる状況になかったとは考えられないので、彼らはアップデートを行なわないことにしたのだろう。それはつまり、彼らの(開発によるパフォーマンス改善の)勾配が続いていたことを意味する」 「レッドブルは非常に競争力があるはずだし、我々は自分たちがどの位置にいるのか、そしてコース上でどのようなチャレンジができるのかを見ることになるだろう」 「しかし、私にとって重要なのは自分たちのパフォーマンス開発がうまくいっているかどうかだ。これを続けていけば、やがて差を縮めるチャンスがあると確信している。それが我々の将来のビジョンだ」
Jonathan Noble
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