谷口彰悟「楽しみでしかない」 シント・トロイデンはひとつのきっかけで大きく変わる可能性を秘めたチーム
【状況に応じて自分なりのアイデアを提案】 ── なるほど。 「開始直後の失点だけでなく、1-6で大敗した原因は僕にあると思っています。前半45分間を終えた時点で、足にかなりの疲労を感じていましたから。2カ月ぶりの試合ということでいろいろと考えましたし、感じました。 アントワープは力のあるチームなので、自分がヨーロッパの舞台に来たことを実感しましたし、ファン・サポーターの数も多く、ヨーロッパの雰囲気を感じました。加えて初先発だったので、試合前からいろいろなことを考え、感じ、そのなかで自分のコンディションが上がりきっていない不安もありました。いろいろなことを考えすぎた結果が、プレーに表われてしまったな、と。 一方で、自分のコンディションが戻れば改善できること、チームとして修正できるところもたくさん見つかりました。今は、そこに目を向けています」 ── ミスを認め、受け入れているところに経験を感じます。また、コンディションだけを言い訳にせず、原因を追及しているところも。 「アントワープ戦よりも、次のFCデンデルEH戦のほうがコンディションも上がり、少し余裕を持ってプレーできる場面は増えました。自分が守れるところ、自分が助けられるところが確実に増えてきています。 一方で、試合を重ねてチームメイトに求めたいプレーや動きも感じています。ここは個人でカバーしてほしい、対応してほしいと思う部分と、ここはチームとして改善していかなければならないと感じる部分も、同時に見えてきています。 セットプレーもそうですし、クリアする場所、方向、戻る場所、戻ってくるスピードは、自分だけでなく、チームメイトにも求めつつ、自分にできること、やれることを増やしていきたいな、と」 ── シント・トロイデンでは、個の力を示すと同時に、チームに対して厳しさを求めていくことも期待されているのではないでしょうか? 「年齢の若い選手が多く在籍しているので、一つひとつのプレーに対して細かく追求していく必要があるとは感じています。周囲ともコミュニケーションを取る機会は多く、その時にはアイデアや意見を求めてくれています。また、ディフェンスのコーチや日本人の分析兼コーチもいるので、場面や状況の対応や対策について、自分なりのアイデアを提案しています」