働くほど年金が減る!?高齢者に立ちはだかる『50万円の壁』とは 65歳以上で働きたい?年金制度と働き方の未来...専門家は「定年後の待遇の壁」も指摘
まだある!壊してほしい「定年後の待遇の壁」
高齢者の就労を阻害する問題は、「50万円の壁」だけではありません。谷口氏が指摘するのは「定年後の待遇の壁」です。 日本の企業では、60歳で定年退職後、再雇用の制度を利用して働き続けることができます。しかし、再雇用後は給与水準が大幅に下がるケースが一般的です。谷口氏は、果たして無条件に年を取ったからという理由で、その給与水準を下げてもいいのか、ここをもっと議論すべきではないかと話します。さらに、定年時に会社側と労働者、両者が納得する再雇用条件の話し合いの場が必要だといいます。 「同一労働同一賃金」という言葉がありますが、長年頑張って働いてきた人が、同じレベルの仕事ができて、同じクオリティの仕事の成果が出せるのであれば、ただ60歳を過ぎたという理由で給与水準を下げるというのは、高齢者に頑張ってほしい社会としてはどうなのか。この点をもっと議論することが、未来の労働者の働き方を改善する上で必要ではないかというのが谷口氏の見解です。 働き手不足と制度の壁による働き控え…“円満解決”の方法は見つかるのでしょうか。