横浜市民が考える「横浜」と、観光客の「横浜」は全くもって別物である
市民と訪問者で異なる景色
「横浜市内在住者」と「横浜市外在住者」が抱く横浜市のイメージには、驚くほど大きな違いがある。後者は一般的に 【画像】「えっ…!」 これが60年前の「横浜駅」です(計10枚) ・港や海 ・中華街 ・みなとみらい などの観光スポットをイメージしがちだが、前者にとっては ・実家のある場所 ・生活の場所 ・地元 である。より生活に根ざしたイメージだ。まぁ当たり前だ。 横浜には歴史的建造物や公園、港など、歴史を感じさせるものが数多くあることは紛れもない事実だが、そもそも市内在住者は普段、そうしたものに接しているのだろうか。
データが明かす差異
早速、横浜市が発表した「令和5年度 横浜市観光動態消費動向調査報告書」を見てみよう。この調査によると、市内在住者と市外在住者では、来訪目的が明らかに異なることがわかる。 ●市内在住 ・飲食:30.4% ・街歩き:23.6% ・買い物:18.4% ・遊園地・テーマパークなどのレジャー:16.4% ・文化財建造物などの観覧:16.7% ●市外在住 1都3県 ・飲食:37.7% ・街歩き:26.1% ・買い物:15.2% ・遊園地・テーマパークなどのレジャー:24.3% ・文化財建造物などの観覧:12.0% ●市外在住 その他 ・飲食:42.7% ・街歩き:34.0% ・買い物:20.5% ・遊園地・テーマパークなどのレジャー:19.1% ・文化財建造物などの観覧:8.7% 市内での使用費用合計(1人分)でも明確な差がある。 ・市内在住:平均4936円 ・市外在住 1都3県:平均8391円 ・市外在住 その他:平均2万1566円 また「令和5年度 横浜市民意識調査」によれば、市民が感じる横浜の魅力は、 ・ショッピング施設が充実しており買い物が便利である:49.9% ・道路鉄道網が発達しており移動が便利である:29.8% など、日常生活の利便性に関するものが上位を占める。 ・海や港が身近にある:39.9% のように観光資源としても知られる項目も見られるが、市民にとってはレジャーというよりも身近な存在として親しまれているようだ。市民アンケートの結果から、全国的に有名な観光地の陰で、そこに暮らす人々の日常生活が活気ある横浜という都市の一面が見えてくる。