「デゴイチ」引き取り手募集 半世紀以上展示で老朽化 希望者に無償譲渡【長野・飯田市】
飯田市の公園に展示されている蒸気機関車、通称「デゴイチ」。 新たに別の場所で展示してもらおうと市は、6日から引き取り手の募集を始めました。 大きな汽笛を鳴らし力強く走るのは、「デゴイチ」の愛称で親しまれた蒸気機関車「D51」です。 飯田市の扇町公園には戦時中、1940年に造られた402号機が展示されています。 全長およそ20m、高さ4m。1972年に飯田ライオンズクラブが旧国鉄から無償貸与を受け、市に寄贈されました。 公園に設置されてからは中に入って運転席に座れたり…クリスマスには、イルミネーションに彩られ、多くの子どもたちや地域の人に愛されてきました。 ■飯田市・今村浩二 観光係長 「ここへ来ると実際に乗れたので、運転席に子どももそうですけど喜んで乗りました。 非常に良い思い出があります」 しかし、設置から50年以上が経ち塗装ははがれ、表面はボロボロに。安全面を考慮して最近は乗車することもできなくなっていました。 周辺住民からも撤去を求める声が上がっていたことなどを受け、市は無償で譲渡することを決めました。 県内外問わず、引き取り希望者を募ります。ただ、条件があります。 ■飯田市商工観光課・原佳美さん 「広く多くの人に見ていただけるような展示をしていただきたいというのがまず一番。 」 鉄くずとしての譲渡とはしたくないため、およそ3年間の展示を条件にしました。 募集期間は今月31日まで。線路や枕木、信号機などは無償で譲渡されますが、移設に伴うすべての経費は引き取り希望者の負担となります。