現職と新人の一騎打ち 中野市長選挙終盤へ 再選目指す湯本氏「とにかく子どもど真ん中」小中学校の給食費無償化を 元会社役員川上氏「このまま行ったら本当に衰退」お金の使い方を変える
任期満了に伴って10日に告示された中野市の市長選挙は、現職と新人の一騎打ちで争われています。 2期目を目指す現職か、民間企業の役員から挑戦する新人か、2人の選挙戦を追いました。 中野市長選挙に立候補しているのは、届け出順に 現職で2期目を目指す湯本隆英(ゆもとたかひで)さん66歳と、 新人で元会社役員の川上博矛(かわかみひろむ)さん68歳のいずれも無所属の2人です。 湯本さん: 「一期目、やり残したことがまだございまして私はいま道の途中でございます」 「全国へ信州中野を発信して、特にとにかく、全国にこの中野市を知っていただくことが大切だと思っております」 現職で2期目を目指す湯本隆英さん。 市内で家業の眼鏡店を継ぎ、2002年から18年間市議会議員を務めたのち、前回の市長選で現職を破り初当選を果たしました。 湯本さん: 「とにかく、子どもど真ん中ということで」 「お母さん方も子どもたちが安心して住んでいくことができるためにも義務教育の小中学校の給食費を無償化していきたいということであります」 公約の先頭に掲げるのは、少子化対策の加速化です。 県内に19ある市で初となる小中学校の給食費無償化を実現させ、保育所などの主食の提供も実施するとしています。 また、閉校した小学校を活用して、無料の子育て支援施設を整備した実績も主張。 子どもは地域の宝と訴え、子育てしやすい街づくりを進めたいとしています。 湯本さん: 「お父さんお母さんによろしくな」 「子どもには人気があるんだよな」 地元の青年会議所の理事長や「信州なかのばらまつり」の実行委員会会長などで培った人脈を生かし、各地で個人演説会を開いて、支持の拡大を図ります。 湯本さん: 「シャインマスカットの次のものを探すために研究とか開発とか」 市のふるさと納税は、2023年度、前の年を4億円上回る22億5000万円となり、納税額のおよそ9割が果樹となっていることから、新たな品種などの研究開発に力を入れ、さらなる税収アップを狙います。 「頑張れよー」 「よろしくお願いします」 湯本さん: 「季節ごとに、通年、中野に来てみたいというイベントをつなげながら、1年を通して中野っておもしろい所だなって思うようなものを作っていきたい」 「やっぱり中野に来て、帰りには中野の農産物のリンゴを買って帰ろうとか、キノコ買って帰りますよとか、そういう形で関係の人口を増やしていきたい」 川上さん: 「現状維持を続け、いや現状維持ではないですね、もっと予算を緊縮財政にして投資をやめていく、一方で訳のわからない疑問の残る投資はしっかりするという、このやり方を維持していくのか?自分の夢を実現できる街、こういう街にしていくのかこの2者択一の戦いだと思っています」 新人の川上博矛さん。 富士通の常務を経て、関連会社の社長を務めたのち、地元の中野市に戻りました。 帰省して、ふるさとが元気を失いつつあると感じたことが立候補のきっかけでした。 川上さん: 「やっぱり大きな危機感ですね。このまま行ってしまったら中野が本当に衰退してしまう」 「無駄遣いをしないというのは当然ですけど、お金の使い方を変えたいということですね。疑問の残る投資は一切やめて、成長に向けてしっかりと成長する分野を見極めて投資をする」 市では2025年度、2つの保育園を民営化し、園舎を新設する計画ですが、川上さんは、事業の決定プロセスや費用について市民への説明が不足していると主張。 現市政が進める民営化や指定管理者制度の拡大についても、慎重な意見を持ち、特に教育や保育にかかる施設は、公設公営が望ましいとします。 川上さん: 「キノコを毎日食べるのがきのこマイスターですから」 公約で掲げるのは、農業を中心とした産業の活性化。 スマート農業を積極的に活用し、稼げる農業を支援するほか、担い手不足を解消するため、農地の管理制度や外国人人材の活用も推進する考えです。 川上さん: 「『活かす』中野市の持っている産業、自然、文化、伝統これをしっかり活かすこと。更に『変える』成長を阻むルールや制度、これをしっかり変えていきます。また『つくる』前例にないものを自ら中野市が作っていく」 支援を受ける市議とともに、市内を巡り、各地で街頭演説を行って政策を訴えます。 川上さん: 「がんばります、是非ともよろしくお願いします」 市政の継続か、転換か。 中野市長選挙の投開票は、17日に行われます。
信越放送
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